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ZIPANG-2 TOKIO 2020 ~全国の姥神像行脚(その2)~「茨城県日立市『御岩神社の姥神様』とは・・・   【寄稿文】 廣谷知行」

先の北海道における地震災害、関西地方ならびに中国四国・九州地方における大雨・地震災害で亡くなられた皆様のご冥福をお祈りするとともに、被災された全ての方々に心よりお見舞い申し上げます。姥神とは姥神の定義の説明の前にまず、奪衣婆の説明をさせていただきたい。奪衣婆とは、死後にあの世へ渡るための三途の川の岸辺にいて、亡者の衣を脱がせる存在である。なぜ脱がせるのかと言うと、その衣を衣領樹(えりょうじゅ)と呼ばれる木の枝にかけるためである。そうすると生前の罪の大きい者は枝が大きく下がり、小さい者はほとんど動かない。亡者の罪はその衣に重さとなって染み込んでいることになる。衣領樹は罪を量るはかりであり、それを審査するのが奪衣婆である。この奪衣婆の姿は、目をらんらんと開き、耳まで裂けた口には牙を生やしたいわゆる鬼婆の顔。そして片足を立てて座り、はだけた上着からは垂れた胸をあらわにしている。この奪衣婆に対しその像容が一緒であり、しかしながら単独で祀られているものがある。富山県立山芦峅寺の姥堂に祀られていたものなどは、奪衣婆と同じ姿の像をおんば様と呼び、奪衣婆とは別のものとして信仰していた。これに似たような信仰が今も全国に残っている。
これら像容が奪衣婆と同じで、それ単独で祀られているものを奪衣婆とは区別し、ここでは姥の神、姥神と呼ぶこととする。