ZIPANG-2 TOKIO 2020 「 浜松市天竜区の自然の力に感服・・・ 」

このたびの平成30年 7月豪雨、9月台風並びに北海道大地震により、亡くなられた皆様のご冥福をお祈りするとともに、被災された全ての方々に心よりお見舞い申し上げます。



浜松市天竜区の山間地。天竜杉や天竜檜のふるさと…林業に携わっていた親戚の家は天竜川沿いにあり、子供のころは夏休みになるとよく泊りがけで遊びに通っていました。夕方になると天竜川に沿って、材木を荷馬車で運んでいました。村の子供たちは大きな岩の上から天竜川めがけて飛び込んで肝試しをして遊んでいる中、河原で一仕事した馬の背中を…と言っても背丈が届かず、下腹辺りを洗う(?実際は恐わ恐わと触れる程度の)ものでしたが…。写真の景色を見ていると、とっくに忘れていた記憶が鮮やかに蘇ってきたのには正直、デジャヴにも似た不思議な感覚を覚えました。 たかだか一枚の写真と言えども、大脳の深層に焼き付いた自然風景?視覚記憶の力は凄い!と、しばし感慨に耽っております。 戦後間もない、3-4歳児の頃のほんのひとコマの記憶まで呼び起こすとは・・・ 


春野町勝坂から上流に流れる気田川沿いの約5km程の渓谷を明神峡と呼びます。


春野町にはシイタケと熊切茶づくりをしていた木田君がいたけれど、最後に会ったのは伊豆の修善寺温泉で天城峠の山葵を使って蕎麦を食べさせてくれる店だった。次には「僕がご馳走しますから」と言ってくれたけれどその後一切音沙汰が無く、あれから早や30年元気にしているだろうか…やはり昔から食い物の恨みは恐ろしいというけれど30年前の蕎麦一杯のことを1時間前の出来事のようにまだ覚えている・・・

天竜区について

森林(もり)と水 生命(いのち)はぐくむ 天竜区

市の北部に位置する天竜区は、天竜、春野、佐久間、水窪、龍山の五つの地区で構成し、区域面積は943.84平方キロメートルと市域の約61%を占め、その約91%が森林の緑豊かな区です。

秋葉山、光明山など遠州鉄道案内板

区内の光明山、秋葉山、白倉山、竜頭山、山住山は、その眺望の素晴らしさや旧跡もあることなどから北遠五名山といわれ、四季折々の自然を満喫する多くのハイカーが訪れています。


これらの山々は、天からの恵み一滴一滴を育み、流れ出た清水は沢となり清流となり、区の中央に悠然と流れる天竜川へと注がれています。この天竜川は、長野県諏訪湖に端を発する延長約213kmの大河で遠州灘へと続いていますが、区内の赤石山脈南端の急流を利用した佐久間ダムや水窪ダム、秋葉ダム、そして船明ダムは、市内外への生活用水・工業用水・農業用水の供給源として重要な役割を担っていることから、天竜区の山々は遠州の水がめとも呼ばれています。


また、天竜川支流の大千瀬川、水窪川、気田川、阿多古川などは多くの渓谷美を描き、鮎をはじめとする渓流釣りの好ポイントとして知られています。これらの河川沿いには杉、桧の人工林が見事な景観を創り出し、日本三大美林の一つである天竜美林を形成しています。


昼夜の温度差や霧の発生によって産出される良質なお茶や椎茸、自然薯など、豊かな地域環境を活かした産物も豊富です。


さらに、二俣城や犬居城、高根城などの古城跡や秋葉街道をはじめ、江戸時代の川柳にも詠われた京丸ボタン、連綿と続けられてきた西浦田楽や川合花の舞など、多くの歴史が息づく地域でもあります。


区域内の幹線道路は、国道152号と国道473号、そして国道362号が南北に走り、主要地方道とともに交通の要として重要な路線となっています。


本地域の大きな課題であります少子高齢化・過疎化対策につきましては、産業の振興と道路網の整備を進め、各地域との交流を活発にするほか、子どもから高齢者までだれもがいきいき暮らせる魅力ある地域づくり、安全な生活基盤づくりに取り組み、人々を迎え入れる魅力のある、安心して定住できるまちづくりを目指しています。 


林業の過去と未来

浜松市天竜区の面積のうち、およそ9割を占める森林。そのほとんどはスギとヒノキで構成される人工林となっています。

天竜地区の山林


林業全盛時代 〜過去の栄光〜

浜松市天竜区の面積のうち、およそ9割を占める森林。そのほとんどはスギとヒノキで構成される人工林となっています。

集落のお年寄りの話では、40年~50年前の林業が盛んであった頃の話がよく出ます。それは、羽振りの良かった時代を懐かしむ大方の声ではなかったでしょうか・・・


戦後の林産業が辿った今日・・・
〜急激な時代の様変わりに〜
 

国産の木材は、外材の輸入自由化や、住宅建築における施工方法で柱や梁が見えにくい建築様式が主流となるなど、様々な要因から国内需要率が大きく減少しました。


それに伴い、林業で栄えた中山間地域の商店街も衰退し、人口減少が始まり、少子高齢化であったり、空き家の件数が増加するなど、様々な問題が発生。


地域内の小・中学校の統廃合が進み、集落の維持が難しくなってしまうような事態も発生してしまいました。


「中山間地域の集落は林業によって栄え、林業によって衰退した」…。といっても、過言ではないかもしれません。


林業のこれから

しかし、収益が上がりにくくなったとはいえ、林業をやめることはできません。


間伐が行われなくなり、手入れが進まなくなった山は、治水能力が下がり土砂崩れが発生しやすくなります。


木材の活用は建築分野をベースとして考えられてきましたが、今後は建築材料以外にも使用方法を見出し、木材に対する付加価値を向上させなければなりません。


木材の新たな使用方法が求められる時代になったのです。


間伐材の新しい利活用
〜バイオマスによるエネルギー源としての利用〜事例⑴ 

木材のバイオマス使用は他県他市の一部地域で行われているほか、天竜区においても使用されており、例えば区役所では龍山森林組合にて制作された「木質ペレット」が空調に用いられています。


しかし、あるところでは「燃やすために何十年もかけて木を育てるのか」といった、厳しい意見も耳にします。



 “山の日”制定記念イベント

「山で遊ぶ休日」を開催!事例⑵

平成28年から国民の祝日「山の日」になった8月11日、浜松市では、みなさんが天竜の山に親しみ、森林・林業を学べるようなイベント「山で遊ぶ休日」を開催しました。 

当日は、親子参加を中心に46人のみなさまが、森を歩きながらの森林教室や間伐体験、木工体験(ヒノキのお箸づくり)などを楽しみました。 

午後の森林レクリエーションでは、ヨーロッパの林業関係者が発案した「LEAFプログラム」を基に行われ、講師の指導の基、目で見えない袋の中の植物を探したり、間伐の意味を学んだり、立っている木の高さを測るなど、森林・林業を楽しみながら学べるプログラムを行いました。 

参加者からは、「自然の中で楽しく過ごせた」「間伐は工夫して伐っていてすごいと思った」などの感想が聞かれました。初めての「山の日」が、素敵な思い出になったのではないかと思います。


 山と共に生きる魅力 への発信

〜移住者たちによる過疎化対策への希望の光〜事例⑶ 


近年、林業への就職を希望する移住者が増え、山と共に生きる生活が注目されています。


綺麗な山、水、空気は山の人にとって身近なものであり、何年も暮らせば当たり前のものとなってしまいがちですが、都市部の人たちにとってはとても魅力的なものなのです。


自然環境の厳しい職場ですが、それでも山に移住し、林業を志す方が多いということは、山に住み馴れている人では気づかない魅力がどこかにあるはずです。

移住者が農林業などの一次産業に携わることにより、新しいイノベーションが生まれ、課題の解決につながるのではないかと、期待しています。

おわりに

改めて、中山間地域の山と私たちの生活を考え「山のスギやヒノキを今後どうすればよいのか」について、高齢者から若者迄、年配の方から若い方まで、また、全国に呼びかけて様々な分野から仲間に入って貰い、皆で考える事が切に求められます。


協力(順不同・敬称略)

浜松市役所 〒430-8652 浜松市中区元城町103-2 電話番号:053-457-2111

浜松市役所天竜区 〒431-3392 浜松市天竜区二俣町二俣481 電話番号:053-922-0011 

(公財)浜松・浜名湖ツーリズムビューロー
〒430-0933 静岡県浜松市中区鍛冶町100-1ザザシティ浜松中央館5F 電話:053-458-0191

高山市役所  〒506-0009 岐阜県高山市花岡町2丁目18電話: 0577-32-3333


追記

遠州 浜松市は小生ふるさとの一つです。静岡県全域に知人や友人が点在し、ある方は木材の卸業、シロアリの駆除業者、大工、インテリアコーディネーター、インテリアデザイナー、建築家、アロマセラピスト、家具メーカー、銘木・建材・住設問屋、温泉旅館のオーナー、浜松市役所ОB、自動車会社やピアノの製造業に携わる人たち、神社の神職やお寺のご住職、観光関係者、そして天竜区にはシイタケやお茶の栽培業者や天竜茶の普及・販売に携わる方等々…です。

次号は、その方々の中から天竜の成り立ちや、地元で生活する人ならではの地域情報をご寄稿いただいたのでご紹介する予定です。 



小生のふるさとの一つ飛騨高山の絢爛豪華な高山祭「赤い中橋を渡る屋台」祭一色!
冬には雪降ろしをした雪を小型トラックに乗せこの橋の欄干から落としたものでした。

浜松市天竜区二股町内のほのぼのとして心が癒される「二股祭り」のワンシーン。
町中では絢爛豪華な彫刻を施した十三台の屋台の曳き廻しが行われる勇壮な祭りでもある。
この時期になると町は県内外からの観光客で溢れかえる。


鎹八咫烏記
伊勢「斎宮」の明和町観光大使


※画像並びに図表等は著作権の問題から、ダウンロード等は必ず許可を必要と致します。




ZIPANG-2 TOKIO 2020

2020年東京でオリンピック・パラリンピックが開催されます。この機会に、世界の人々にあまり知られていない日本の精神文化と国土の美しさについて再発見へのお手伝いができればと思います。 風土、四季折々の自然、衣食住文化の美、神社仏閣、祭礼、伝統芸能、風習、匠の技の美、世界遺産、日本遺産、国宝等サイトを通じて平和な国、不思議な国、ZIPANG 日本への関心がより深かまるならば、私が密かに望むところです。

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