このたびの平成30年 7月豪雨、9月台風21号並びに北海道大地震により、亡くなられた皆様のご冥福をお祈りするとともに、被災された全ての方々に心よりお見舞い申し上げます。
全国でも珍しい屋根付きの歩行者専用の橋。夜になると橋の両側の休憩所に明かりが灯り、大きな提灯となって浮かび上がる。まさに、「渡るだけではなく、立ち止まり、時を過ごす憩いの橋」。スペイン人のセザール・ポルテラ氏の設計。
おんぞはん ~内川の小宇宙~
内川の界隈に150カ所はあると言われている地蔵堂。地元の人々はお地蔵さんのことを親しみを込め「おんぞはん 」と呼びます。
辻々にあるので、少し歩くだけでいくつものお堂に出会えます。腕のよい船大工が手がけた素晴らしい彫刻が施されたもの、伝説のこて絵名人が作ったものなど、お堂だけでもかなりの見応え。
そして、扉の中にはさらにカラフルな小宇宙が広がっています!お水やお供え、独特の飾りつけなど、毎日お参りされ、大切にされているのがよくわかります。多くの「おんぞはん」は、夜になると電気がつきます。暗い夜道でも、あちこち灯る明かりに、心癒されます。
立山連峰が望める。射水海上観光では、新湊の名所、内川を気のむくままに自由なコースでゆったりと廻ることができます。季節の風景を楽しんでください。
おんぞはん
おんぞはんの数だけあります、 エピソード。
古新町の観音堂
33体の観音様が安置されている界隈で最も大きいお堂。観音様は33の姿に変身して人々を救うと言われ、三十三霊場や三十三間堂などのミニパワースポットが各地につくられましたが、この観音堂もそのひとつです。
(古新町/湊橋たもと)
海を渡った十一面観音
船乗り・四郎右エ門の夢枕に立たれた十一面観音。北海道へ行く途中の佐渡でその観音様に出会いました。船に観音様をお迎えすると荒れていた海が静まり船を進めることができ、放生津に無事帰れたというお話です。
こて絵の名人が手掛けた地蔵堂
漆喰を立体的に塗り重ねる「こて絵」の名
人・竹内源造が手がけた地蔵堂。多くが木造のお堂であるなか、特に異彩を放ちます。圧倒的な立体感と、龍、象、ウサギなど動物たちの躍動感に見入ってしまいます。(八幡町愛宕社横)
お地蔵さんを巡りながら、 内川の日々の営みを探訪してみよう!
150はあるという「おんぞはん」を見つける旅に出てみましょう。その名も「おんぞハンティング」。 お堂の材質や形はどれも違って、どれも立派!お堂だけを見るのではなく、少し離れて、橋や水辺などの周囲の風景とともに見てみましょう!
お地蔵さん(観音様の場合も)が、しっかりと人々の暮らしにとけ込みながら、地域を見守っていらっしゃるのを感じられるはず。お参りやお世話の方に遭遇できた らラッキー!お堂の中を見せてもらったり、地域の話を教えてもらったりしましょう!
海・川・山、いくつもの顔を持つ
富山県射水市とは
射水市民憲章
射水市は、雄雄(おお)しい立山を東に仰ぐ富山県のほぼ中央に位置しています。
「いみず」という地名は、わが国最古の歌集「万葉集」の中にもすでに表われています。
わたしたち市民は、この風土と歴史、輝かしい文化と産業を、誇りと責任をもって未来へと引き継ぎ、一人ひとりが豊かに、よく生きるまちをつくりあげるため、ここにこの市民憲章を定めます。
一 まもろう 海、川、野そして里山に生命(いのち)あふれるまち
一 育てよう 心身ともに健やかで明るく潤(うるお)いのある家庭を築くまち
一 生みだそう 学びと勤労に励み安らぎとにぎわいのあるまち
一 創りだそう 文化を受け継ぎ産業をさかんにし豊かで活力のあるまち
一 深めよう 世界に開かれた人の和のゆき交うまち (平成19年1月1日制定)
射水市の立地
射水市は、環日本海交流拠点である富山県のほぼ中央に位置しており、東西を県下2大都市である富山市、高岡市に隣接しています。また、半径約7kmのまとまりある地域であり土地面積は109.43km2(内可住地面積97.07km2、約89%)で、県土面積の約2.6%を占めています。
「射水」の地名について
「射水」の地名は、古くから書物や地図にその名が記されるなど、長い歴史を持つ由緒ある名前です。射水市は、富山県を代表する大河である神通川・庄川の間に広がる射水平野の大部分を占めています。射水平野は中小の河川や地下水に恵まれた土地として古くから栄えてきました。
古代の人々は、水の湧出をあらわす言葉「イ」・「ミズ」にちなみ、この地を「イミズ」と呼んだと考えられます。
平安時代に完成したとされている地方の豪族などの系図をまとめた書物※『先代旧事本紀(せんだいくじほんぎ)』に、伊弥頭(イミズ)という行政区域を支配した豪族「伊弥頭国造(いみづのくにみやつこ)」がいたと記されています。
また、行政区域としての「射水郡」という地名は、奈良時代を代表する歌人、大伴家持がまとめたとされる『万葉集』の中で初めて登場します。
漢字の「射水」という地名は、奈良時代から使われ始めました。当時の様子を伝える歴史書『続日本記(しょくにほんぎ)』によると、713年に朝廷が「畿内(近畿地方)・七道(北陸道を含む地方)諸国・郡・郷の名前を縁起の良い字に改めよ」との命令を出したといいます。この命令が出されたころ、それまで「伊弥頭」・「伊美都」などさまざまだった地名表記が「射水」に統一されたと考えられています。
なお、奈良時代の射水郡の範囲は現在の射水市域以外に、高岡市と氷見市の大部分と、富山市の一部を含んでいました。
※『先代旧事本紀』(十巻)は、平安時代前期に成立した偽撰の史書で、神代から推古天皇の代までを記しています。『古事記』『日本書紀』等に見られない独自の所伝によって書かれている部分もあり、古代史研究上に注目される史料です。
この天理大学本は、ト部兼永(一四六七~一五三七)が大永元年(一五二一)から同二年にかけて書写したものであり、体裁は袋綴装で、分装は一冊に二巻ずつを収め五冊からなります。各冊とも表紙は黒色紙で、淡緑色の題簽紙に外題を墨書していて、本文は楮紙に半葉八行、一行十五字に墨界線中に整然と書写しており、全帖兼永の筆になっています。
巻第三および巻第九に書写奥書があり、巻第三は大永元年九月十五日、巻第九は大永二年正月七日とそれぞれの書写年時を明らかにしています。また両巻の本奥書によれば、その祖本は安貞二年(一二二八)頃にト部兼頼が書写し、兼文、兼方らが披見したト部家相伝の秘本でありました。
『先代旧事本紀』は現存する古写本が少なく、この天理大学本は完本としてその現存最古本であり、古代史研究上に貴重なものです。
国宝・重要文化財(美術品) 学校法人天理大学所有 天理大学附属天理図書館蔵
参考
解説本
海
世界を知る船で、海のロマンにふれよう
海王丸パーク
海王丸パーク内には世界の帆船模型を展示している日本海交流センターや大型の遊具など親子で楽しめる遊び場が充実しています。
平成25年1月に「恋人の聖地」に選定され、夜にライトアップされる帆船海王丸は、とても幻想的です。
平成30年4月には、富山湾、立山連峰、新湊大橋、帆船海王丸などが一望できる展望広場がオープンしました。
ふね遺産(Ship Heritage)とは
公益社団法人日本船舶海洋工学会が、歴史的で学術的・技術的に価値のある船舟類及びその関連設備を「ふね遺産」として認定して社会に周知し、文化的遺産として次世代に伝えるため、2017年(平成29年)に設立120年を記念して創設された制度で、海王丸は、2018年(平成30年)7月20日にふね遺産第11号として認定されました。
海王丸が、日本丸と並んで現存する最古の日本建造練習帆船であること、そして、練習帆船としては最も長い59年間にわたり船員教育に従事したこと、現在も海洋教育の場として活用されていることなどが評価されたものです。
海王丸とは
商船学校の学生に訓練を行う大型練習帆船として、1930年(昭和5年)2月14日に進水して以来、59年の間に地球約50周(106万海里)を航海し、延べ11,000名余りの海の若人を育てました。現役を引退した現在も、海事思想の普及に貢献しています。
海王丸の活用について
<総帆展帆>
海王丸は、現役当時の姿を今に残し、海に浮かぶ生きた帆船として保存・公開するとともに、「海の貴婦人」と愛称される美しい姿を披露するため、年10回程度、訓練を積んだボランティアの方々の協力により、29枚すべての帆を広げる総帆展帆を実施しています。
<海洋教室>
次世代を担う青少年に、海王丸での団体生活やカッター訓練などを通じて、友愛、協調性、責任感の大切さを経験してもらえる海洋教室を実施し、海事思想の普及に貢献しています。
<幸せのパワースポット>
海王丸が2月14日に進水したことから、バレンタインデーにちなみ、多くの恋人たちが海王丸パークを訪れています。このことから、2013年(平成25年)1月1日に海王丸パークが「恋人の聖地」に選定されました。
海王丸に設置されているタイムベルは、現役時代の59年間、どんな荒天航海の中でも乗組員と訓練生に時を知らせ、見守り続けてきたことから、不思議なパワーがあるとされています。また、鐘を鳴らして愛を誓い合うカップルが多いことから「幸せのベル」とも呼ばれており、当財団では、このベルの前で結婚式を挙げる「幸せのベル結婚式」を実施しています。
ふね遺産認定記念「海王丸 幸せのパワースポットシリーズ」
海王丸パークは、「恋人の聖地」に選定されています。 (海王丸パークのシンボル「帆船海王丸」が2月14日に進水したことから、バレンタインデーにちなむものです。) このたび、「帆船海王丸」がふね遺産に認定されたことを記念して、「海王丸 幸せのパワースポットシリーズ」を展開しています。
川
内川
『日本のベニス』
とも呼ばれている内川。
個性的な橋が架かり、
多くの漁船も停泊し、
懐かしい港町の風情が楽しめます。
さらに、近くに完成した
日本海側最大級の斜張橋
「新湊大橋」も見逃せません。
あなたも、水辺の回廊と橋をめぐり思い出をつくってみては!
川と橋と道と建物が一体となって、あなたを「おもてなし」~プロムナード内川~
30年以上前に大伴氏からいただいた写真が保管してありましたので、差し替えました。
神楽橋は、神楽通りの改修により新しく内川に架けられた橋です。装飾は、地元出身のステンドグラスなどの工芸作家 大伴二三彌氏が作製したもので、72枚の故郷の思い出をテーマにしたステンドグラスがはめ込まれ、曳山の飾り車輪・ケイトウ・魚・かもめ・チューリップなどがデザインされています。ステンドグラスが夕陽に映えて、きっとあなたも子供のころの思い出が浮かんでくるでしょう。
新湊大橋と海王丸の灯りがとても綺麗な「射水」ブルーライト射水…どこかで聞いたような・・・
山
県民公園 太閤山ランド
水と緑あふれる都市公園
富山県が置県百年を記念して造成した県内最大の都市公園です。(昭和58年開園)
水と緑に囲まれた美しい自然の中に、日本海沿岸随一の内容を誇るレジャー用プールやピクニック広場、展望塔、富山県こどもみらい館などがあります。
5月の「いきいき射水・太閤山フェスティバル」や6月の「太閤山ランドあじさい祭り」、6月・9月・11月の自然観察会など多彩なイベントが開催され県内外から多くの見物客が訪れます。
射水「秋の三大まつり」
忘れようにも忘れられないのが故郷のまつり。帰郷して、一年ぶりに逢う恩師、先輩、ツレ達みんな元気にしてるだろうか・・・
明日から三回シリーズにて、射水のまつりをご紹介いたします!
アクセスマップ
編集後記 ~おもいで~
大伴氏の工房を訪ねると制作中で、「仕上がりはこうやってできるだけ高いところから眺めるんだよ」と笑いながら脚立に登って見せてくれた。
神楽橋のステンドグラスを制作した大伴氏の工房を訪ねたのは、何時頃だったろうか?昭和62年~63年にかけてであったように思う。
大伴氏は富山県の生まれ、医師と宮司をしていた父、昇氏の書画好きの影響を受けて育った。最初は画家を志し、安井曽太郎・鶴田五郎画伯に油彩を学んだこともある。
しかし、1951年、上野で開かれたマチス展を観たことがその進路を大きく変えることとなった。
会場に展示されていたニースのバース教会(マチス教会とも呼ばれている)にある、サボテンのステンドグラスの模型と原画に、深い感銘を覚えたのである。それから大伴氏の勉学が始まった。ヨーロッパ、アメリカの工房を訪れ、また古典的遺産をも訪ね歩いた。貪欲ともいえる研究の後、世田谷区祖師谷に自分の工房を構えたのは1955年のことである。
その後の活躍は目覚ましい。1970年三笠宮邸貴賓室・大食堂窓制作。72年、東京駅中央口に福沢一郎画伯の原画で壁画「天地創造」を制作。81年新湊市文化会館ホール天井パネル制作…これらの多くはNHKで放映されたり、美術雑誌で紹介されたりしていて、ご記憶の方も多いことと思う 。
大伴氏の作品については、原画を多く描いている福沢画伯がこう述べている。
「ステンドグラスは色彩の造形である。絵に対するセンスを欠いては、一歩も前進できない。彼の才能はステンドグラスにおいてみごと花開いたのである。」と。
大伴氏は自分の作品は、ヨーロッパの模倣ではないと言い切る。
残念ながら、締め切り時間を大幅に超過してしまい、大伴氏との思い出話はこのあたりで終了し、そろそろ我が家のヤモリも眠りに入る頃なので、投稿いたします。
鎹八咫烏 記
伊勢「斎宮」の明和町観光大使
協力(順不同・敬称略)
射水市観光協会 〒934-0049 富山県射水市鏡宮296番地 TEL.0766-84-4649
射水市港湾・観光課〒934-8555 富山県射水市本町2-10-30 TEL.0766-82-1958
射水市役所 〒939-0294 富山県射水市新開発410番地1 TEL:0766-51-6600(代)
一般社団法人 壱岐市観光連盟
〒811-5133
長崎県壱岐市郷ノ浦町本村触683-2 TEL.0920-47-3700
文化庁 〒100-8959 東京都千代田区霞が関3丁目2番2号 電話(代表)03(5253)4111
参考資料
長崎県壱岐の海に向かって立つ「はらほげ地蔵」午前6時30分頃には干潮で頭までスッポリ隠れてしまいます。地元のお年寄りの方たちは漁に出ている息子や夫のために朝早くから無事を祈って手を合わす。お地蔵さんのお腹は潮のため大きな穴が開いてしまいます。誰が名付けたか「はらほげ地蔵」。朝食は、近くのウニ飯食堂で。ウニ飯とあおさの味噌汁の味が忘れられない・・・
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