ZIPANG-2 TOKIO 2020~富山県射水で始まる海老江曳山まつり~「射水曳山の絢爛豪華な伝統の旅をお楽しみください!(第一話)」

このたびの平成30年 7月豪雨、9月台風21号並びに北海道大地震により、亡くなられた皆様のご冥福をお祈りするとともに、被災された全ての方々に心よりお見舞い申し上げます。


秋分の日から10月中旬までの3週間にわたり、射水市を代表する曳山まつりが開催されます。3つの曳山まつりでは総勢20基もの豪華絢爛な曳山が町内を練りまわります。

9月の海老江曳山まつりでは3基の曳山が、次に10月の新湊曳山まつりでは13基の曳山が典雅な曳山囃子を奏で、荘重なキシミを響かせ“イヤサー・イヤサー”の掛け声で潮騒の町を練り廻します。最後の大門曳山まつりでは4基の曳山が清流庄川の橋の上を優雅に曳き、町内を練りまわります。

3週間の間にこれだけの曳山を練りまわすところは他にはないのでは、それでは、豪華絢爛な曳山をご覧ください。

射水曳山第一話は、海老江曳山まつりです。


海老江曳山まつり

毎年、秋分の日に開催される『海老江曳山まつり』は、からくり人形がたいへん有名です。
それぞれ、東町『唐子(からこ)あそび』、中町『唐子懸垂回転(からこけんすいかいてん(でんぐりがえし))』、西町『唐猿童子(とうえんどうじ)』と呼ばれ、中でも『唐猿童子』は、22本の絹糸の操作で歩いたり走ったりし、瞬時に唐子や猿の顔に変身します。 豪華絢爛な海老江曳山は大変に見ごたえがあります。

海老江加茂神社祭礼曳山車 射水市指定有形民俗文化財/昭和52年9月1日指定

西町『唐猿童子(とうえんどうじ)』


海老江曳山まつりとは

海老江加茂神社の秋祭りには、氏子中から三本の曳山が出されます。もともと、神輿の渡御に供奉する神事に由来し、五穀豊穣と大漁を祈願する農漁民の氏神信仰からきています。 海老江は、江戸中期から明治にかけて沿岸漁業が最盛期で、これとともに、北海道、樺太、カムチャッカとの北前船交易と、この方面への出稼ぎがさかんであった。こうした漁業を中心として村中が最も栄えた時期に海老江三地区(東町、中町、西町)において曳山がつくられた。海老江は放生津に近かったこともあって、曳山の構造や囃子などについて、その影響が大きく、類似するところが多い。


加茂神社
約930年も続く神事の伝承
京都の下鴨神社の神領、倉垣庄の総社です。
厚い信仰のもとに、数多くの珍しい神事が伝承され、今に受け継がれています。 5月4日春の大祭に行われる「流鏑馬」「牛乗り式」、6月初卯の日の「御田植祭り」、9月4日秋の大祭では「稚児舞」、元旦には「鰤分け神事」が行われ、一年を通して重厚な趣きを出しています。

下村加茂神社 第二鳥居

北前船の様子が描かれている江差屏風「函館旧相馬邸蔵」

小玉貞良「江差屏風」/182cm×382cm 紙本彩色 屏風(六曲一隻)
18世紀中頃(江戸時代宝暦年間) 初期松前藩政を支えたのは近江商人でした。彼らは松前地の生活物資や、エゾ(アイヌ)交易商品と産物の安定移出入や鰊漁資金の提供を通して産業の発展に寄与し、松前藩への拠出金も大きいものがあったといいます。

〈江差屏風〉には、江戸時代中期およそ宝暦年間(1751~1763)のころ、鰊漁を背景に勃興著しい江差のまちとその周辺の賑わいが描かれています。

通りには商家や蔵が建ち並び、背後の高台には奉行所や寺社が配されています。通りを武士や町人、物売りが行き交い、前浜では漁師が鰊漁に忙しく、浜辺についた船からは次々に荷揚げが行われています。アイヌ文様を施したアットゥシ(樹皮衣)やレタラペ(白いもの-草皮衣)を着用する漁夫たちの姿は江差の繁栄や鰊製品の背後にある、北の世界・蝦夷地を髣髴させています。

江差屏風は、近江商人が蝦夷地の様子やその活動を伝えるために、城下松前の様子を描く松前屏風と一対で製作したとされていますが、この江差屏風と対になる松前屏風は伝えられていません。

末尾に松前産竜円斉貞良筆 印 とあり、小玉貞良の作とされています。
  

若狭の国小浜で復元された北前船


みどころ

ねじり鉢巻、法被姿の若衆たちが最高潮に達し「イヤサーイヤサー」と威勢よく声を掛け、見せ場の角曲がりでは、車輪をきしませて山車を回転させ、見物客からの歓声が若衆のエネルギーをさらにパワーアップさせます。 特色としては、愛らしい動きをするからくり人形も自慢の一つですが、やはり海老江保育園横で行われる勇壮な「曳山木遣り」は見ごたえ十分です。


「曳山木遣り」

海老江には勇壮な曳山木遣りがある。これは、もともと漁業の網起し木遣り唄であり、弁財船の帆柱起し木遣り唄であった。しかし、明治初期より西洋式帆船や蒸気船、発動機船などの発達、機械化などによって帆船の姿が消え、それとともに帆柱起し木遣り唄や網起し木遣り唄も唄われなくなりました。海老江では、明治末期の木遣り唄が曳山木遣りとして受け継がれています。



提灯山


提灯山みどころ

曳山からくり実演 木遣り実演  やんさおどり


曳山について

曳山はとても個性的です。その秘密を少しだけご紹介!

市内の曳山の祖型は、京都祇園社の鉾山であり、その形式は高岡御車山を代表とする「花山形」に属するといわれています。
曳山は各山車ごとにそれぞれ異なります。ここではそれぞれの曳山の特徴をご覧ください。


海老江の曳山

海老江曳山の特徴は、「からくり人形」で、東町が「唐子遊び」、中町が「唐子懸垂廻転」、西町が「唐猿童子」です。中でも、「唐猿童子」は昭和54年に新調したもので、日本一の人形師、7代目玉屋庄兵衛の傑作です。


最後になりましたが、1年を通して様々な祭事が行われる、射水の「加茂神社」
その中で、個人的な趣味もあり特に気になった祭事をご紹介いたします。


5月4日(金) やんさんま

疾走する馬上から矢を放つ「流鏑馬(やぶさめ)」 加茂神社の春の大祭です。
地元では「やんさんま祭り」と呼んで親しまれています。(県指定・無形民俗文化財)
当日は、一連の神事が行われますが、その中でも最後に行われる「流鏑馬(やぶさめ)式」は、参道を疾走する馬上から的をめがけて矢を放つ勇壮な神技で、大勢の人が魅了されます。


6月初卯の日(2018年6月4日・月)御田植祭

毎年6月初卯の日に年穀の豊穣を祈る祭りです。
社頭の所定地を仮神座とし、その前に砂で作った2間四方の御田を整え、祭神玉依姫命(たまよりひめのみこと)を招く出御・渡御式を行います。続いて真菰(まこも)で作った神様を御神幣の下に置き、神の分霊を戴いた後、宮司御田植神事を行います。

田の神信仰の原型的なものとして民俗学上でも貴重とされています。(県指定無形民俗文化財)


9月4日(火) 稚児舞

中世の雅を堪能しよう
加茂神社の秋の大祭です。地元では「カットンド」と呼んで親しんでいます。(国指定無形民俗文化財)年穀豊穣を感謝して奉納される舞で、京都の賀茂御祖神社から伝承されたものと言われています。稚児4人が太鼓、笛の囃子で9つの舞を踊り、衣装や振り付けに中世の雅をとどめています。


1月1日(火) 鰤分け神事

鰤の読みあげ
毎年1月1日、加茂神社の新年慶賀祭として行われます。
鰤を使った「魚の読みあげ」は全国でも大変珍しい神事です。鰤を献納した地区を読み上げて、神前に報告していきます。この行事が終わると、氏子全戸に鰤の切り身と鏡餅が配られ、それを食べて、その年の無病息災を祈願します。



海老江曳山まつり
(あと、10日後です。忘れないでください!お待ちしています)

秋分の日(2018年は9月23日(日・祝)) 海老江曳山まつり 海老江(曳山町内一円)
お問い合わせは、TEL 0766-84-4649 (射水市観光協会)


交通アクセス



次号の第二話は「新湊曳山まつり」です。
日を跨ぐかもしれませんが、遅くとも明後日の朝にはご覧いただけます。


鎹八咫烏 記
伊勢「斎宮」の明和町観光大使


協力(順不同・敬称略)

射水市観光協会 〒934-0049 富山県射水市鏡宮296番地 TEL.0766-84-4649

射水市港湾・観光課〒934-8555 富山県射水市本町2-10-30 TEL.0766-82-1958

射水市役所 〒939-0294 富山県射水市新開発410番地1 TEL:0766-51-6600(代)

小浜市役所 〒917-0078 福井県小浜市大手町6−3電話: 0770-53-1111(商工観光課)

若狭おばま観光協会 〒917-8585 福井県小浜市大手町6-3 TEL 0770-53-1111

旧相馬邸 函館市元町33-2 電話番号 0138-26-1560


※画像並びに図表等は著作権の問題から、ダウンロード等は必ず許可を必要と致します。

ZIPANG-2 TOKIO 2020

2020年東京でオリンピック・パラリンピックが開催されます。この機会に、世界の人々にあまり知られていない日本の精神文化と国土の美しさについて再発見へのお手伝いができればと思います。 風土、四季折々の自然、衣食住文化の美、神社仏閣、祭礼、伝統芸能、風習、匠の技の美、世界遺産、日本遺産、国宝等サイトを通じて平和な国、不思議な国、ZIPANG 日本への関心がより深かまるならば、私が密かに望むところです。

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