このたびの平成30年 7月豪雨、9月台風21号並びに北海道大地震により、亡くなられた皆様のご冥福をお祈りするとともに、被災された全ての方々に心よりお見舞い申し上げます。
幕末から明治に活躍し、全国を歩き続けた松浦武四郎。「北海道の名付け親」として知られていますが、生涯を通して、さまざまな功績がうかがえます。
松浦武四郎フォーラム
日時
平成30年10月13日(土曜日) 13時30分~16時30分 (開場12時30分)
※12時30分から武四郎にちなんだ物産品等の販売を行います。
開催概要
【開催によせて】
武四郎の道は未来へ、そして世界へと続く
竹上真人 (松阪市長)
富岡徹郎 (国際基督教大学常務理事)
佐々木利和 (北海道大学アイヌ・先住民研究センター客員教授)
【基調講演】
「未来から来た人」 高橋源一郎 (作家・明治学院大学国際学部教授)
【子どもたちによる取り組み】
・小中学生による武四郎への手紙の紹介
・小中学校による武四郎の学習発表
【トークセッション】
知れば知るほど武四郎が識(し)りたくなる
ヘンリー・スミス (コロンビア大学名誉教授・元国際基督教大学招聘准教授)
高橋源一郎 (作家・明治学院大学国際学部教授)
佐々木利和 (北海道大学アイヌ・先住民研究センター客員教授)
山本 命 (松浦武四郎記念館主任学芸員)
コーディネーター:岸 俊光 (毎日新聞編集編成局オピニオングループ部長委員・博士(学術))
会場 クラギ文化ホール (松阪市川井町690)
定員
1200名 入場無料 (ただし、入場整理券が必要です。)
※先着順。
定員となった場合は申し込みが締め切りとなりますので、ご注意ください。
お申し込み方法
1 パソコン・スマートフォンからのお申し込み
下記、ホームページアドレスの専用フォームからお申し込みください。
https://business.form-mailer.jp/fms/dd55969c76075
※一部携帯電話からは応募できないことがあります。
2 各所窓口での入場整理券配布
下記窓口にて入場整理券を配布します。
(1名につき1枚必要となります。)
松浦武四郎記念館・松阪市役所4階 文化課・クラギ文化ホール
嬉野地域振興局・三雲地域振興局・飯南地域振興局・飯高地域振興局
さまざまな顔を持つ幕末の偉人
文化15年(1818年)、伊勢國須川村(現三重県松阪市小野江町)に松浦武四郎は生まれました。
諸国をめぐり、武四郎は自らが見て、聞いたことを記録し、多くの資料を残しております。
その記録は、武四郎が自ら出版した著作や地図を通して、当時の人々に伝えられました。
冒険家、探検家として
16歳の江戸への一人旅をきっかけに、武四郎は諸国をめぐり、名所旧跡を訪ね、日本の百名山にも登ります。
ただその土地を訪れてみるだけでなく、野帳(フィールドワークのメモ帳)に土地の風土や文化を記録しました。
28歳には当時まだ人々にあまり知られていない蝦夷地(現在の北海道)へ向かい、約13年間に計6回の調査を行いました。
また晩年には、土地の人もあまり足を踏み入れない大台ケ原の調査も行っています。
地誌学者として
武四郎は訪れた土地の地名、地形、行程、距離、歴史を調べ、人口、風俗、言い伝えを聞き取りなど、さまざまな調査を行いました。その記録は『初航蝦夷日誌』・『再航蝦夷日誌』・『三航蝦夷』などの日誌風の地誌や、『石狩日誌』・『唐太日誌』・『久摺日誌』・『後方羊蹄日誌』・『知床日誌』などの大衆的な旅行案内、蝦夷地の地図など多くの出版物が、世に送り出されました。
この多くの著作は、地図製作の基本資料となり、非常に多くの地名を収録していることから、アイヌ語地名研究の基本文献ともなっています。
作家、出版者として
武四郎は成果である151冊にものぼる調査記録をもとに、紀行本や地図を出版しています。
『壺の石』『於幾能以志』など、当時有名な本屋であった播磨屋から出しているものもありますが、多くは「多気志樓蔵板(版)」と自費出版を行っています。
この時代の本は、版木と呼ばれ木に文字を彫り紙に刷りあげる方法で、手間も費用も多くかかるものでした。
それでも、武四郎は世の人々に蝦夷地のことを知らせるため出版を行いました。
晩年の武四郎
晩年の武四郎は骨董品の収集を趣味としました。全国各地をめぐりながら、特に奇石や古銭、勾玉の収集に熱中しました。武四郎の肖像写真には、武四郎が集めたたくさんの勾玉をネックレスにしたものが見られます。
68歳から、三重県と奈良県の境にある大台ケ原に登ります。68歳、69歳、70歳と3度にわたる大台ヶ原登山をおこない、その後富士山にも登っています。老いてもなお冒険心を持ち続けていた武四郎でしたが、明治21年(1888年)2月10日、東京の神田五軒町にある自宅で亡くなりました。
松阪市指定史跡 松浦武四郎誕生地
松阪市小野江町にある松浦武四郎誕生地は 松浦武四郎の実家にあたり、 昭和37年(1962)に、当時の三雲村が史跡に指定した場所です。
武四郎の父・時春には末っ子の武四郎のほかに、三人の子どもがおり、実家は武四郎の兄・佐七が跡を継ぎました。武四郎の父母や、兄の家族が代々住んだため、武四郎にとってはふるさとの実家であり、現在は松阪市の所有となっています。
松浦武四郎誕生地は、松浦武四郎記念館から徒歩約7分の場所にあります。
主屋
生活の場として使用されていました。 武四郎の記録では、元は松島屋善兵衛の家でしたが、天保12年(1841)頃に武四郎の家族が移り住んだようです。幕末の家相図に基づき、かまどを再現しています。
昔、羽目板の中に蝙蝠が隠れていて陽が落ちると飛び回り、空が真っ黒になったものだった。最近はとんと見なくなったが、あの蝙蝠たちは一体どこへ行ってしまったんだろう~(此処ばかりの話ではないけれど…)
松阪市飯南町(旧飯南郡)は松阪市内から少し山に入った処にある。今でこそアクセスも便利になったが、たかだか50年も前には無舗装道だったので名古屋からのドライブは結構難儀したものだった。恐らく、良材として評判の飯南の杉や桧が使われているのであろう。写真で見る限り、柱・梁・建具など富山のように柿の渋や漆をかけてあるようにも見える。(それとも年季が入り渋い色味に見えるのは経年変化によるものであろうか?)玄関の引き戸を見ると、近江や飛騨のベンガラ塗りのようにも見えるけれど…実際に確かめたくなってきましたね〜
懐かしいかまどの右奥には木桶の風呂が見える。我が家は長いこと五右衛門風呂であった。木の底板をくるっと回すと簡単に外れて浮いてくる。其れが入浴中外れようものならば底が焼け付いていて火傷をするくらい熱かった覚えがある。この時ばかりは石川五右衛門の気持ちがわかったような気がしたものだ。
離れ
来客があった時にもてなす場所でした。
慶応3年(1867)頃に完成し、武四郎がお祝いとして当時の著名な画家や書道家が寄せ書きをした襖絵を贈っています。
離れの庭には、武四郎の建てた灯篭があります。
離れの天井材、観てみたいですね~玉杢のような、虎斑のような…また、時々入れ替えているのか?写真を見ているだけでイグサの香りが漂ってくるようです。
縁側からの中庭の眺めは?それぞれの部屋に置かれている灯り…雰囲気がありますね。
松浦武四郎誕生地
〒515-2109 三重県松阪市小野江町321
開館時間 9:30~16:30
休館日 月曜日(ただし、祝日の場合翌火曜日)祝日の翌日12月29日~1月3日
※このほか、管理・運営の都合上、止むを得ず臨時に休館の場合があります。
入場料
一般(19歳以上):100円団体料金:80円
松浦武四郎記念館・松浦武四郎誕生地共通入館券
一般(19歳以上):350円団体料金:250円
※20名以上は団体割引となります。
※受付で障害者手帳ご提示の方、18歳以下の方は無料です
松浦武四郎記念館
お問い合わせ
松浦武四郎記念館
所在地: 〒515-2109 三重県松阪市小野江町383 電話: 0598-56-6847
編集後記~反省~
松阪には知人も多く、元三重県知事 野呂昭彦氏や松阪木材市場にも時々訪ねておりましたが、まさかその近くにこんな素晴らしい偉人の生誕地と共に、その記念すべき立派な施設があるとは思いもよりませんでした。そう言えば小生、お近くの明和町の観光大使を承っておりますので、これからも連携して観光PRをいたしたいと思います。
明和町は、松阪市の隣町で伊勢市「伊勢神宮」の入り口11㌔の所にあります。
飛鳥・奈良時代から約660年間、伊勢の国の文化、経済の一大拠点でした。
明和町「斎宮」における「斎王まつり」の様子です。(年1回、今年は6月2日・3日に行われました。)「祈る皇女斎王のみやこ 斎宮」として日本遺産に認定されています。
「斎王」とは、天皇の代わりに伊勢神宮の天照大神にお仕えしていた女性のことで、天皇の娘や姉妹などの中から未婚の女性から選ばれ都から遠く離れた斎宮(現 三重県多気郡明和町斎宮)で暮らしていました。
斎王は、飛鳥・奈良時代から約660年、鎌倉時代の頃まで存在して、672年の壬申の乱の後、天皇となった天武天皇が、勝利のお礼に伊勢へ仕わせた自分の娘・大来皇女(おおくのひめみこ)が最初の斎王と言われています。
斎王を選ぶのは、卜定(ぼくじょう)と呼ばれる、亀の甲羅を使った占いで選ばれました。
卜定(ぼくじょう)については、9月6日の当Webサイト記事「対馬は古代から大自然そのものが信仰の対象だった!」の中で紹介しております。下記をご覧ください。
https://tokyo2020-2.themedia.jp/posts/4843400
鎹八咫烏 記
伊勢「斎宮」の明和町観光大使
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