はじめに 記事をお届けするに当たり、先の北海道における地震災害、関西地方ならびに中国四国・九州地方における大雨・地震災害で未だ行方不明、並びに亡くなられた皆様のご冥福をお祈りするとともに、被災された全ての方々に心よりお見舞い申し上げます。
チャグチャグ馬コ <国・無形民俗文化財> 岩手県
農作業で農民と苦労を共にする馬たちを慰安する行事。馬を豪華な晴れ着といくつもの鈴で飾り、神社詣をするもので、滝沢市の鬼越蒼前神社へ詣でた約100頭の馬が、「チャグチャグ」と鈴を鳴らしながら盛岡市の八幡宮まで約13kmの道のりを4時間30分かけて行進します。平成8年には、環境省の「日本の音風景100選」に選定されました。旧暦の5月5日に開催していたこの行事は、昭和33年から6月15日となり、平成13年からは6月第2土曜日に行われるようになりました。
いまも、ゆっくりと時が流れている「自然との共生」島根県邑南町の石州赤瓦の集落・・・
峰々の深緑の山肌の手前の町すべてがすっぽりと雲海に包まれてしまう日には、湖と見紛うほどだ。
日本博総合推進会議の開催について
1.趣旨
2020 年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の機運醸成や訪日外国 人観光客の拡大等も見据えつつ、日本の美を体現する我が国の文化芸術の振興 及びその多様かつ普遍的な魅力を発信する日本博の具体化及び開催準備等に係る審議を行うため、日本博総合推進会議(以下「推進会議」という。)を開催する。
2.構成
推進会議の構成は、下記のとおりとする。ただし、議長は、必要があると認 めるときは、関係者に出席を求めることができる。
3.その他
(1)推進会議の庶務は、関係行政機関の協力を得て、内閣官房において処理 する。
(2)前各項に定めるもののほか、推進会議の運営に関する事項その他必要な 事項は、議長が定める。
議 長 安倍 晋三 内閣総理大臣
議長代理 菅 義偉 内閣官房長官
議長補佐 野上 浩太郎 内閣官房副長官
構 成 員
櫻田 義孝 東京オリンピック競技大会・東京パラリンピ ック競技大会担当大臣
平井 卓也 内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略)
河野 太郎 外務大臣
柴山 昌彦 文部科学大臣
石井 啓一 国土交通大臣
小林 達雄 國學院大學文学部名誉教授
小松 大秀 公益財団法人永青文庫館長
島谷 弘幸 九州国立博物館長
高階 秀爾 公益財団法人大原美術館館長
「日本博」について
1.経緯
「『日本の美』総合プロジェクト懇談会」(主催:安倍総理、座長:津川雅彦氏)に おいて、日本人の美意識・価値観を国内外にアピールし、その発展及び国際親善 と世界の平和に寄与するための施策の検討等を実施。
2020年の「日本博」については、東京オリンピック・パラリンピック競技大会を
契機として日本の全国各地で実施することとされ、第6回の同懇談会(2018年6
月22日開催)において、総理から文部科学省・文化庁に対して準備を進めるよう指示。
2.関連スケジュール
2015年: 「『日本の美』総合プロジェクト懇談会」発足
2016年: 「日本仏像展」(於:イタリア)を開催
2018年: 「ジャポニスム2018」(於:フランス)を開催
2019年: 「ジャポニズム2019(仮称)」(於:米国等)を開催
2020年: 「日本博」(於:日本)を開催
(※ 同年、東京オリンピック・パラリンピック競技大会開催)
「日本博」の総合テーマ等(案)
総合テーマ:「日本人と自然」
2 基本コンセプト
「日本の美」は、縄文時代から現代まで1万年以上もの間、大自然の多様性を 尊重し、生きとし生けるもの全てに命が宿ると考え、それらを畏敬する「心」を 表現してきた。 日本は、景観や風土を大切にし、縄文土器をはじめ、仏像などの彫刻、浮世絵や 屏風などの絵画、漆器などの工芸、着物などの染織、能や歌舞伎などの伝統芸能、 文芸、現代の漫画・アニメなど様々な分野、衣食住をはじめとする暮らし、生活様 式等において、人間が自然にたいして共鳴、共感する「心」を具現化し、その「美 意識」を大切にしている。 「日本博」では、総合テーマ「日本人と自然」の下に、「美術・文化財」「舞台 芸術」「メディア芸術」「生活文化・文芸・音楽」「食文化・自然」「デザイン・ ファッション」「共生社会・多文化共生」「被災地復興」などの各分野にわたり、 縄文時代から現代まで続く「日本の美」を国内外へ発信し、次世代に伝えることで 更なる未来を創生する。 この文化芸術の祭典が、人々の交流を促して感動を呼び起こし、世界の多様性の 尊重、普遍性の共有、平和の祈りへとつながることを希求する。
3 開催時期等
2020年を中心としつつ、その前後の期間も含めて幅広く展開
4 実施にあたってのポイント
2020年、東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を契機に、「日本の美」を 体現する美術展・舞台芸術公演・文化芸術祭等を全国で展開。 「縄文から現代」及び「日本人と自然」というコンセプトの下、日本が誇る様々な文化を、 四季折々・年間を通じて体系的に展開。
文化庁を中心に、関係府省庁や文化施設、地方自治体、民間団体等の関係者の総力を結集した大型国家プロジェクト
オリパラ前、期間中、オリパラ後のインバウンド拡充
◯訪日外国人の「地方への誘客」の促進
◯国家ブランディングの確立
「日本博」関連の主なスケジュール(案)
2019年
1月 日本博の開催準備等に関する関係府省連絡会議
2月 文化庁「日本博」企画委員会(第2回)
3月 3日(日) 「日本博」旗揚げ式(於:国立劇場・大劇場)
2020年
3月中旬 「日本博」オープニングセレモニー(於:東京国立博物館)
※その他の「日本博」企画についても、順次調整・追加
「日本博」の主な企画案の概要(調整中)
《美術・文化財》
日本の美、日本人と自然をテーマとした美術品、国宝・重要文化財展示(仮)
〇日本の美、日本人と自然を表現した縄文から近代までの代表的な美術品、国宝・重要文化財等の絵画、彫刻、工芸、書などを紹介。 京都、九州、その他地域での実施も検討中。
「日本の美-工藝と自然-」(仮称)
〇素材や技法に工夫を重ねつつ、伝えられてきた日本の工芸、現代を代表する作家から若手作家までの作品をデザイン性の高い空間で展示。訪日外国人向け体験等も企画。
〇石川県をはじめとした地方での実施も検討中。
日本の建物模型の展示、文化財の保存技術の体験(仮称)文化財建造物の修理現場(仮称)
〇日本の伝統建築から近現代建築までの模型展示や、修理・彩色などの日本の自然の素材を活用した伝統的な匠の技を体験する展覧会。
〇国宝・重要文化財の建物修理現場一斉公開を全国で実施。大工、屋根葺替、左官等の自然の素材を生かした技術や歴史的背景、生活様式を紹介。
《舞台芸術》
「日本の伝統芸能まつり」(仮称)
〇歌舞伎、能狂言、人形浄瑠璃文楽、日本舞踊、琉球舞踊等の公演を、各ジャンルの人間国宝などが一堂に会し短時間で行い、我が国の「自然」を表現する舞台(ショーケース・タイプ)。
Discoverシリーズ(歌舞伎・能・文楽 等)(外国人のための体験公演)
〇訪日外国人を対象に、多言語サイトの開設、多言語化した音声ガイド・字幕表示及びデジタルコンテンツによる解説で、日本の四季を題材にした歌舞伎、文楽、能楽、組踊などを公演。
《メディア芸術》
「MANGA都市TOKYO ニッポンのマンガ・アニメ・ゲーム・特撮」(仮称)
〇日本のマンガ・アニメ・ゲーム・特撮に描かれたTOKYOの自然、歴史、風土、文化を江戸時代から現代まで紹介。2018年パリ開催の展覧会を再構築し、約90タイトルの貴重な原画類、映像、都市模型などにより構成。
展示によるTOKYO観光ガイドとしても楽しめる企画。
《生活文化・文芸・音楽》
「詩を謡い、奏で、舞う」(仮称)
〇日本の四季折々の自然や風俗を表現している詩歌を選歌、作曲・
作詞をした上で邦楽を演奏し、舞踊、朗読形式で上演。
第1部は「万葉集」「新古今和歌集」、第2部は近世の文豪
(谷崎潤一郎、川端康成など)の作品を企画。
《食文化・自然》
「国立公園展」(仮称)
〇四季折々に変化する国立公園の多様で豊かな日本の自然を絵画、標本資料、画像などにより科学的、文化芸術的な側面から紹介。 同時に博物館内で、全国の国立公園への誘客を図る。
「日本の食」(仮称)
〇日本の自然の恵みによる多彩な食材等を多角的に紹介するとともに、日本の食の過去・未来を考察する体験や、全国の地域食、
日本の弁当文化体験などを提供。
《デザイン・ファッション》
「日本のファッション、デザイン展」(仮称)
〇日本の戦後ファッションの歴史を辿る初めての大展覧会。
21世紀になってからの最新の動向も紹介。日本のファッション・デザイナーが「自然との関わり」から着想を得た「創造性」や「革新性」を切り口とした展覧会等。
※トップの写真ご参照ください。
《共生社会・多文化共生》
「ここから4-障害と共生を考える5日間」展(仮称)
〇障害・感覚・年齢などをテーマとし、アートを通じて共生社会を考える機会となるよう、障害のある方たちが制作した魅力ある作品等を展示し、あらゆる人々にとって新たな意識、「生き方の創造」につなげていく作品を紹介。
《被災地復興》
被災地における民俗芸能 (仮称)
〇全国各地の風土と生活の中で生まれた民俗芸能を各地で実施。
被災地の民俗芸能の復興をアピール。
《総合型》
アイヌ文化をテーマとした企画
〇2020年4月にアイヌ文化復興のナショナルセンターとしてオープンする“民族共生象徴空間”をはじめ、北海道内各地において、“自然とともに生きるアイヌ文化”をテーマとした伝統芸能、食文化・生活文化などの体験型プログラムを開催。
※下記のリンクご参照ください。
ZIPANG-2 TOKIO 2020~国立アイヌ民族博物館誕生~アイヌ文化を守る!
総合大型プロジェクト(仮)
〇一つの空間で国宝・重要文化財展示や、被災地も含めた全国の伝統芸能、衣食住の展示、体験型ワークショップ等が丸ごと楽しめる企画。
編集後記
2020年には全国の町や村が「日本の旗」のもと一つになり、
それぞれがお国自慢「日本博」が開催されると凄いことになるな〜。そんな事を毎日夢見ています。
おっと…夢見ている暇なんかないんだ〜もう、その日は目前に迫っている〜。
日本国民ならば出来る!きっと出来る‼
あの、阪神大震災を想い出そう!あの東日本大震災を〜誰も強制しないのに、皆が立ちあがったではないか〜
自衛隊や警察隊、地方自治体、ボランティアの方々…見ず知らずの人々に、自分の出来る最大限の心を見せて下さった…
あちらこちらで、命を賭した様々なエピソードが生まれた。世界中から日本は愈々最期を迎えたかの如く報道され、固唾を呑んで見守っていたが、日本人の助け合いの精神と底力に驚きと感動をもって称賛された。
しかし、遠くから何も出来ない自分に苛立った〜ただ、感謝の念で涙が止めども無く頬を伝わつた〜そしていつか、人類があらゆる困難に立ち向かうとき、小さな小さな助け合いのエピソードの積み重ねこそ、人の魂を揺り動かし、人々が繋がり、大きなエネルギーを生むこと・・・を知った。
そんな事を知ったのは全て、メディアのお蔭だった.
ただ、欲を言えはその時期、並行して同様に苦しんでいる方々もいた。それは、現在も同じ状況にある。
長年、山奥や豪雪地帯、交通不便な地域は若者離れと高齢化で過疎化現象となり、毎日を生活苦と不安を抱えながら暮らす方々、或いは様々な事情で社会的に犠牲者となったホームレス、身体障害者となった方々……挙げつらうと枚挙に暇無しであるが、所謂マイナーな立場にもスポットを当てたい!
陰日向が万遍なく偏らないチャンスが、この文化庁の企画ではないか?…ふと、そう感じた。
頑張ろう日本‼
鎹八咫烏 記
伊勢「斎宮」の明和町観光大使
協力(順不同・敬称略)
内閣府〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1 電話番号 03-5253-2111(大代表)
文化庁〒100-8959 東京都千代田区霞が関3丁目2番2号 電話番号(代表)03(5253)4111
公益財団法人 岩手県観光協会
〒020-0045 盛岡市盛岡駅西通二丁目9番1号(マリオス3F)電話:019-651-0626
邑南町役場 〒696-0192 島根県邑智郡邑南町矢上6000番地 電話 0855-95-1111(代表)
日原もとこ
東北芸術工科大学 名誉教授 アジア文化造形学会顧問(初代会長)
風土・色彩文化研究所 主宰 まんだら塾塾長
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