先の北海道における地震災害、関西地方ならびに中国四国地方における大雨災害で亡くなられた皆様のご冥福をお祈りするとともに、被災された全ての方々に心よりお見舞い申し上げます。
出雲大社とは
出雲大社「神迎祭」
出雲大社「御本殿」幾重にも重なりあった見事な屋根ですね。
毎年深夜から、県内外の初詣の人々でにぎわう出雲大社。小生も若いころは除夜の鐘とともに御参拝したものです。若い時分は寒さなんか全く気にならず、門前町や様々な屋台をはしごしたり、テキヤの寅さん(みたいな人ホントにいるんだよね〜)の口上にうっとり!つい釘づけになり、早速仕入れて鏡の前で猛練習、お蔭で仕上り上々!得意満面で町内の祭りで披露したっけ…
出雲大社は毎年大勢の方々が初詣に訪れ、境内は新年の喜びと祈りに包まれて大いに賑わいます。
元旦の午前零時、笛と太鼓が奏でる音色も清らかに新年をお迎えし、参拝者で埋め尽くされた境内のあちこちでは年のはじめを喜ぶ人々の歓声があがって、毎年の迎春の風景がよみがえります。
近所の熱田神宮(地元では「あったさん」と呼びます。)と比べると若い人たちが目立ちますね~。ウ〜ム…多分「えんむすびの神」 「福の神」の御利益にあやかる狙いだと思う。
きっと・・・
境内では破魔矢や絵馬、魔除けの笹獅子などの縁起物をはじめ、新年のお清めの神酒を授与しており、また拝殿、神楽殿では新玉の年に祈りを込められた皆様のお願い事を御祈祷によりお取り次ぎします。
出雲大社
出雲大社は,島根県北東部に鎮座する古社であります。
境内は,国宝本殿を中心として三重に囲繞する垣によって区画され,本殿周囲には摂末社や宝庫が並び,南面中央東寄りに銅鳥居を配し,その南東には会所があります。
出雲大社 御本殿・拝殿・銅鳥居
これらのうち,銅鳥居は寛文度造営,楼門,八足門,廻廊,観祭楼などは寛文度の建物を延享度造営に際し解体移築したもので,他は延享度の新築とみられます。
出雲大社 楼門 江戸中期/1667 三間一戸楼門、入母屋造、檜皮葺 重要文化財
出雲大社の社殿は,国宝本殿と同時期に造営された質の高い建築群がほぼ完存し,わが国を代表する神社の一つである出雲大社の建築様式,及びその社頭構成を知る上で欠くことのできない貴重な遺構であります。
また,江戸時代中期における大規模な神社造営,整備の歴史について資料を提供するものとしても価値が高い。
出雲大社と大国主大神
御祭神
八雲立つ出雲の国が神の国・神話の国として知られていますのは、神々をおまつりする古い神社が、今日も至る処に鎮座しているからです。そして、その中心が大国主大神様をおまつりする出雲大社です。
大国主大神様は、広く“だいこくさま”として慕われ、日本全国多くの地域でおまつりされています。大神さまがそれぞれの地域でお示しになられた様々な御神徳は数多くの御神名によって称えられております。
国づくり
その御神名の一つに「所造天下大神(あめのしたつくらししおおかみ)」があります。それは遠く神代の昔、私たちの遠い祖先たちと、喜びや悲しみを共にしながら、国土を開拓された事に由来しており、これが“国づくり”の大業です。
大神様は国づくりの最中、農耕・漁業・殖産から医薬の道まで、私たちが生きてゆく上で必要な様々な知恵を授けられ、多くの救いを与えて下さいました。この慈愛ある御心への感謝の顕れが、一つ一つの御神名の由来となっているのです。
今では広く“えんむすび”の神として人々に慕われていらっしゃいますが、この“縁”は男女の縁だけではなく、生きとし生けるものが共に豊かに栄えていくための貴い結びつきです。そして、日本の悠久なる歴史の中で、代々の祖先の歩みを常に見守られ、目に見えないご縁を結んで下さっているのが大国主大神様なのです。
御鎮座の由来
大国主大神様が国づくりによって築かれた国は、「豊葦原の瑞穂国」と呼ばれ、あらゆるものが豊かに、力強く在る国でした。大神様は国づくりの後、築かれた国を私たち日本民族を遍く照らし治める天照大御神様へとお還し(国土奉還=国譲り)になりました。
そこで天照大御神さまは国づくりの大業をおよろこびになり、その誠に感謝なさって、これから後、この世の目に見える世界の政治は私の子孫があたることとし、あなたは目に見えない世界を司り、そこにはたらく「むすび」の御霊力によって人々の幸福を導いて下さい。また、あなたのお住居は「天日隅宮(あめのひすみのみや)」と申して、私の住居と同じように、柱は高く太い木を用い、板は厚く広くして築きましょう。そして私の第二子の天穂日命をして仕えさせ、末長くお守りさせます。
と申されました。こうして大国主大神様は目に見えない世界を司られ、天照大御神様の御命令によって高天原の諸神がお集まりになり、大国主大神様のために宇迦山の麓に壮大なる宮殿が造営されました。そして大国主大神様は永久にお鎮まりになって人々の幸福のために慈愛をそそいで下さることになり、今に至るまで厚い信仰をお受けになっています。
この荘厳な御社は天日隅宮を始め様々な名称で称えられてきましたが、現在は「出雲大社(いづもおおやしろ)」と申されておられます。
「嘘をつくとうさぎさんみたいになるよ」と言われ、子供の頃よく聞かされたお話です。
~いなばのしろうさぎ伝説~
出雲大社境内の御慈愛の御神像
出雲の国にだいこくさまという神様がいらっしゃいました。
その神様はおおぜいの兄弟があり、その中でもいちばん心のやさしい神様でした。
兄弟の神様たちは因幡の国に八上比売(やかみひめ)という美しい姫がいるという噂を聞き、みんなで会いに行こうと決められました。
だいこくさまは兄弟達の家来のように大きな袋を背負わされ、一番後からついていくことになりました。
兄弟たちが因幡の国の気多の岬を通りかかったとき、体の皮を剥かれて泣いている一匹のうさぎを見つけました。
兄弟たちはそのうさぎに意地悪をして、海水を浴びて風にあたるとよいと嘘をつきました。
そのうさぎはだまされていることも知らずに、言われるまま海に飛び込み、風当たりのよい丘の上で風に吹かれていました。
そうしていると海水が乾いて傷がもっとひどくヒリヒリ痛みだしました。
前よりも苦しくなって泣いているうさぎのところに、後からついてきただいこくさまが通りかかりました。
だいこくさまはそのうさぎを見てどうして泣いているのかわけを聞きました。
そのうさぎは言いました。 わたしは隠岐の島に住んでいたのですが、一度この国に渡ってみたいと 思って泳がないでわたる方法を考えていました。
するとそこにワニ(サ メ)がきたので、わたしは彼らを利用しようと考えました。
わたしはワニに自分の仲間とどっちが多いかくらべっこしようと話をもちかけました。
ワニたちは私の言うとおりに背中を並べはじめて、私は数を数えるふりをしながら、向こうの岸まで渡っていきました。
しかし、もう少しというところで私はうまくだませたことが嬉しくなって、つい、だましたことをいってしまいワニを怒らせてしまいました。
そのしかえしに私はワニに皮を剥かれてしまったのです。
それから、私が痛くて泣いていると先ほどここを通られた神様たちが、私に海に浸かって風で乾かすとよいとおっしゃったのでそうしたら前よりもっと痛くなったのです。
だいこくさまはそれを聞いてそのうさぎに言いました。
かわいそうに、すぐに真水で体を洗い、それから蒲(がま)の花を摘んできて、その上に寝転ぶといい。
そういわれたうさぎは今度は川に浸かり、集めた蒲の花のうえに、静かに寝転びました。
そうするとうさぎのからだから毛が生えはじめ、すっかり元のしろうさぎに戻りました。
そのあと、ずい分遅れてだいこくさまは因幡の国につかれましたが、八上比売(やかみひめ)が求められたのは、だいこくさまでした。
今の子供たちは「いなばのしろうさぎ」の物語を聞いたことがあるのだろうか…
紙芝居にして是非聞かせてあげたいですね。
八百萬の神々と共に ~ 神 在 祭 ~
本年は、11月18日から24日までの1週間、八百萬の神々が出雲大社へ集われ、様々な縁結びの神議り(かみはかり=会議)をなされる神在祭の諸祭事が賑々しくお仕えされました。
11月17日の夜に斎行されました神迎祭にて全国の神々をお迎えし、翌18日より始まりました今年の神在祭も、連日に亘って幸縁を祈る大勢の参拝者で賑わいました。
この期間中、御本殿にて神在祭・縁結大祭・臨時縁結大祭が奉仕され、参列者席は立錐の余地もないほどの人々で埋め尽くされます。
また神々の御宿となる東西の十九社では、終日社殿の御扉が開かれて祭事が執り行われるほか、神議りの御社となる上宮でも連日に亘って大勢の参拝者が訪れました。
そして最終日となる24日の神等去出祭(からさでさい)では、東西の十九社にお鎮まりの神々を祭場となる拝殿へとお迎えし、御餅の御供物が進められて國造による祝詞が奏上されると、「オー」という警蹕(けいひつ)と共に神職によって楼門の御扉が叩かれ、「お発ち」の発声によって八百萬の神々が出雲大社を発たれました。
こうして八百萬の神々と共にお仕えされた1週間に亘る出雲大社の神在祭は、大勢の参拝者による真摯な祈りに包まれる中、古式ながらに賑々しく執り行われました。
交通アクセス
出雲大社 住所 〒699-0701 島根県出雲市大社町杵築東195
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鎹八咫烏 記
伊勢「斎宮」の明和町観光大使
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