このたびの平成30年 7月豪雨、9月台風並びに北海道大地震により、亡くなられた皆様のご冥福をお祈りするとともに、被災された全ての方々に心よりお見舞い申し上げます。
十六羅漢まつりには、十六羅漢岩とともに出羽二見もライトアップされる
吹浦海禅寺21代寛海和尚が、日本海の荒波で命を失った漁師諸霊の供養と海上安全を願って、1864年に造佛を発願し、地元の石工たちを指揮、5年の年月をかけて明治元年22体の磨崖仏を完工しました。
16の羅漢に釈迦牟尼、文殊菩薩、普賢の両菩薩、観音、舎利仏、目蓮の三像を合わせて22体。これだけの規模で岩礁に刻まれているのは日本海側ではここだけといわれ、歴史的にも貴重な資源です。眺望台には歌碑や句碑がありすばらしい夕日や飛島が望まれる名所です。
十六羅漢岩まつり&ライトアップ
十六羅漢まつり
十六羅漢まつりの日には、十六羅漢岩の前に海上安全祈願の大漁旗が無数に張られる
何故か?「十六羅漢まつり」の日には、出羽二見の夕日は注連縄(しめなわ)の真ん中に落ちることがよくあるという・・・
「注連縄(しめなわ)」とは、左綯(ひだりない・左巻き)の縄に、和紙などで作った紙垂(しで)をつけたものです。神社では、手水舎(てみずしゃ)、楼門(ろうもん)、御本殿、拝殿などに張り巡らされており、神聖な場所を示します。
その起源は、日本神話の中の「天岩戸開(あまのいわとびらき)」神話とされています。
大相撲の土俵入りの際に、横綱が綱をしめているのも「注連縄(しめなわ)」で、四股を踏むことは邪気を祓うと考えられています。
十六羅漢岩のライトアップ
毎年7月下旬には、十六羅漢まつりが開催され十六羅漢岩の前で海上安全祈願式典が行われます。また、この時期にあわせて夜間は出羽二見と十六羅漢岩のライトアップが行われます。
遊佐町吹浦「十六羅漢位置図」
歌碑・句碑のご紹介
母川回帰歌碑 作者 齋藤 勇(酒田市生まれ)
冬来れば 母川回帰の本能に 目覚めて愛し 鮭のぼりくる
鳥海の鳥曇り歌碑 作者 佐藤 要人(最上郡生まれ)
吹浦も 鳥海山も 鳥曇
芭蕉の句碑 作者 松尾 芭蕉(伊賀国生まれ・現在の伊賀市)
あつみ山や 吹浦かけて 夕涼み
三重県伊賀市の俳聖殿には等身大の伊賀焼の芭蕉座像が安置され、命日の10月12日の芭蕉祭で公開されます。
【石川 寛海(かんかい)】とは
十六羅漢岩にこめた願い 世の平安を祈る“修行者”
吹浦漁港より北の岸壁。潮風を受けて、人々の平安を祈る磨崖仏が立ち並んでいます。
十六羅漢岩。羅漢は阿羅漢の略語で、釈迦の弟子で特に優れた16人を指しています。羅漢岩は羅漢像16体に釈迦牟尼、文殊菩薩などの仏像を含めた22体の総称で、明治元年(1868)に完成しました。像の彫刻を発願したのは、吹浦海禅寺21世住職、石川寛海です。
寛海は享和元年(1801)、酒田新田町の生まれ。酒田の正徳寺で出家し、峰鷲院4世を経て、吹浦海禅寺の住職となりました。幕末の混乱期で苦難する民衆の姿を目の当たりにした寛海は、福田(福や徳が生じること)、除災、興隆を願い、羅漢岩の造仏と供養を決意します。
費用捻出のための托鉢は近隣から酒田に及び、元治元年(1864)に着工。石工の手で5年をかけて彫付け作業を完了させました。仏像の完成を見届けた寛海は、明治4年(1871)71歳の時、海に身を投げ入滅をはたしました。
寛海の願いは羅漢岩の祈りの表情となって、今も人々を見守り続けています。
松河山・海禅寺(曹洞宗)山門
当寺より歩いて約10分位の海岸に海禅寺発願による22体の磨崖仏十六羅漢が造立されています。
出羽二見
十六羅漢岩の南側磯場にある出羽二見は、自然が造り出した芸術的景観で、対をなすその姿から夫婦岩とも呼ばれています。両岸に掛けられたしめ縄の真ん中に夕日が見えたらいい事がある!?
出羽二見の夕日です。夕日が注連縄(しめなわ)の丁度真ん中に落ちるところです。この写真をご覧になられた方はきっと良い事があるのでは!
海に浮かぶ二つの並んだ夫婦岩に注連縄(しめなわ)が張られ、伊勢の二見浦(ふたみがうら)になぞらえて出羽二見と呼ばれています。 この注連縄(しめなわ)は、漁師が海上の安全を祈願してつけています。
十六羅漢岩
住 所
山形県飽海郡遊佐町吹浦字西楯
料 金
見学無料
交 通
・JR…羽越本線「吹浦駅」から車で5分
・車 …山形自動車道「酒田みなとIC」から、国道7号線秋田方面へ20分
続く・・・
編集後記
遊佐町にはご紹介したいところが沢山あり、第三話は日本海と十六羅漢岩の夢でも見ながら明日の23時55分までに投稿いたします。
やはり、十六羅漢様より出羽二見の夢にしようかな~
鎹八咫烏 記
伊勢「斎王」の明和町観光大使
協力
NPO法人 遊佐鳥海観光協会 〒999-8301 山形県飽海郡遊佐町遊佐字石田19-18
(JR遊佐駅内)TEL/0234-72-5666
一般社団法人 伊賀上野観光協会
〒518-0873三重県伊賀市上野丸之内122-4だんじり会館内TEL:0595-26-7788
太宰府天満宮
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