先の北海道における地震災害、関西地方ならびに中国四国・九州地方における大雨・地震災害で亡くなられた皆様のご冥福をお祈りするとともに、被災された全ての方々に心よりお見舞い申し上げます。
日本のトキ 学名: Nipponia nippon(絶滅危惧種)
野生下トキの総数は (2019年1月7日時点)推定数 353羽(佐渡島内352羽/本州1羽)
北海道・苫小牧市のCCS実証実験
CCUS(Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage)※技術は、CO2排出源から大気中へのCO2の放出を大幅に削減できるものとして期待されています。
環境省では関連技術の実証事業等を進めており、国内外における最新動向や取組等への理解促進を図るため、標記シンポジウムを平成31年2月21日(木)に開催します。
1.開催概要 気候変動による影響が世界各地で顕在化する中、昨年10月に公表された気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の1.5度特別報告書の要約において、「地球温暖化は現在の度合いで続けば、2030年から2052年の間に1.5℃に達する可能性が高い(確信度が高い)」と示されました.。また、同年12月に実施された国連気候変動枠組条約第24回締約国会議(COP24)においては、パリ協定※に則り、全ての国に共通に適用される実施指針がまとめられるなど、世界全体において、地球温暖化対策の重要性が一層高まっている状況にあります。
一方、脱炭素社会の実現に向けては、従来の取組の延長のみならず、革新的かつ新たなイノベーションが必要です。また、こうしたイノベーションは、今や成長の源にもなり得るものとされています。
このような背景の下、環境省では、CO2排出源から大気中へのCO2の放出を大幅に削減できる技術として、CCUS(Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage)技術の実証事業等に取り組んでおり、我が国におけるこうしたCCUSの取組の一層の推進及び国際的な機運の醸成に向け、今般、「低炭素社会の構築に向けた二酸化炭素回収・有効利用・貯留(CCUS)国際シンポジウム」の開催をします。
本シンポジウムでは、我が国の関係者に加え、米国・英国の政策当局者や国内外の電力・エネルギー資源企業の方々から、CCUSに係る取組が紹介されます。
2.開催日時 平成31年2月21日(木)10:00~18:00
3.会場 神田明神ホール(東京都千代田区外神田2-16-2神田明神文化交流館2F)
4.定員 約200名(事前登録制)
5.主催 環境省(シンポジウム事務局:みずほ情報総研株式会社)
6.協力 グローバルCCSインスティテュート
7.参加費 無料
8.使用言語 日本語、英語(同時通訳有)
9.プログラム※予定
総合司会:
赤井 誠 様(九州大学カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所(I2CNER)客員教授)
[時間 項目 演題 講演者]
10:00~10:05
開会
環境省挨拶
10:05~10:35講演1
地球温暖化対策としての環境省のCCUSの取組(仮)
環境省 大臣官房審議官 小野 洋
10:35~11:15講演2
米国のCCUS政策及び研究開発の動向
Mr. Jarad Daniels (米国エネルギー)
11:15~11:55講演3
英国のCCUS政策の最新動向
Mr. Brian Allison (英国ビジネス・エネルギー・産業戦略省)
11:55~13:15(昼食)
13:15~13:55講演4
クエストプロジェクトからの教訓及びシェル社におけるCO2削減及びCCUSへの取り組み
Mr. Tim Wiwchar(カナダ シェル社 )
13:55~14:35講演5
大崎クールジェンにおけるCO2分離・回収型酸素吹IGCC実証プロジェクトの進捗状況
相曽 健司 様(大崎クールジェン株式会社)
14:35~14:50(休憩)
14:50~15:30講演6
ESG投資及び石炭ダイベストメントについて
Mr. Alex Zapantis(グローバルCCSインスティテュート)
15:30~16:10講演7
我が国における人工光合成の取組(仮)
※現在調整中
16:10~16:15(休憩)
16:15~17:55
パネルディスカッション
【モデレータ】
・栃川 哲朗 様(ハリバートン・オーバーシィーズ・リミテッド)
【パネラー】
・Mr. Jarad Daniels(米国エネルギー省)
・Mr. Brian Allison (英国ビジネス・エネルギー・産業戦略省)
・Mr. Tim Wiwchar(カナダ シェル社 )
・相曽 健司 様(大崎クールジェン株式会社)
・Mr. Alex Zapantis(グローバルCCSインスティテュート)
・相澤 寛史(環境省)
・現在調整中
CCUS実施に向けた官民の協調について(仮)
17:55~18:00
閉会
※閉会後、レセプションが予定されています(実費相当額必要。)
10.参加申し込み
本シンポジウムは公開で行います。事前申し込み制(先着順)となっていますので、参加を御希望される方は、以下からお申し込みください。
https://form.qooker.jp/Q/auto/ja/ccssymposium2019/form/
なお、申込数が会場の定員(約200名)を超えた場合は、御参加いただけないことがあります。
お問い合わせ
低炭素社会の構築に向けた二酸化炭素回収・有効利用・貯留(CCUS)国際シンポジウム
事務局
みずほ情報総研株式会社 担当:古林・野原
〒101-8443 東京都千代田区神田錦町2-3
Tel: 03-5281-5295 Fax: 03-5281-5466
低炭素社会の構築に向けた二酸化炭素回収・有効利用・貯留(CCUS)
国際シンポジウム登録事務委託先
株式会社JTBコミュニケーションデザイン内
〒105-8335 東京都港区芝3-23-1セレスティン芝三井ビルディング
Tel: 03-5657-0789 Fax: 03-3452-8552 E-mail: ccs@jtbcom.co.jp
会場アクセス
神田明神ホール
〒101-0021 東京都千代田区外神田2-16-2 神田明神文化交流館2F
TEL: 03-6672-6721 (平日10:00~19:00)
神田明神ホール(神田明神文化交流館2F)は、神田明神! 商売繁昌、社運隆昌の祈願が可能な神社の敷地内のホールです。
神田明神は天平2年(730)に創建され、来る平成41年に創建千三百年奉祝の年を迎えます。
それに先立ち、平成30年12月15日に神社の敷地内に文化交流館をオープン。
電車
○JR 中央線・総武線[御茶ノ水]駅 徒歩5分
○JR 京浜東北線・山手線[秋葉原]駅 徒歩7分
○東京メトロ 丸ノ内線[御茶ノ水]駅 徒歩5分
○東京メトロ 千代田線[新御茶ノ水]駅 徒歩5分
○東京メトロ 銀座線[末広町]駅 徒歩5分
○東京メトロ 日比谷線[秋葉原]駅 徒歩7分
車
○首都高速都心環状線 神田橋出入口
○首都高速1号上野線 上野出入口
※当ホールには駐車場がございません。近隣の駐車場をご利用ください。
参考
※「CCS」「CCUS」とは?
地球温暖化の原因のひとつとなるといわれる二酸化炭素(CO2)。その削減は、世界的にも重要な課題となっています。 石油や石炭など「化石燃料」と呼ばれる燃料をエネルギーとして使う火力発電では、このCO2が多く排出されてしまいます。とはいえ、天候に左右されず、すぐに発電できる火力発電は、エネルギーの安定的な供給をおこなうため必要な電源(電気をつくる方法)です。そこで、火力発電のCO2排出量をおさえる(低炭素化)ため、さまざまな取り組みがなされています。「CCS」「CCUS」はその取り組みのひとつです。
「CCS」とは、「Carbon dioxide Capture and Storage」の略で、日本語では「二酸化炭素回収・貯留」技術と呼ばれます。発電所や化学工場などから排出されたCO2を、ほかの気体から分離して集め、地中深くに貯留・圧入するというものです。
いっぽう「CCUS」は、「Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage」の略で、分離・貯留したCO2を利用しようというものです。たとえば米国では、CO2を古い油田に注入することで、油田に残った原油を圧力で押し出しつつ、CO2を地中に貯留するというCCUSがおこなわれており、全体ではCO2削減が実現できるほか、石油の増産にもつながるとして、ビジネスになっています。
国際エネルギー機関(IEA)の報告書では、パリ協定で長期目標となった「2℃⽬標」(気温の上昇を2℃より低く保つこと、サイト内リンクを開く 「パリ協定とは」 ※参照を達成するため、2060年までのCO2削減量の合計のうち14%をCCSが担うこと が期待されています。
「CCS」「CCUS」実現のための課題
経済産業省では、このCCSおよびCCUSに使われる技術の開発を支援しており、2020年頃に、技術の実用化を目指しています。
課題は、CO2を他の気体から分離させて回収する時にかかるコストです。分離・回収の方法は、CO2を吸収する液体を使って化学的に分離する方法、特殊な膜を使ってCO2だけを分離させる方法などがあり、コストも含めた実用的な技術の確立に向けて、研究が進められています。
経済産業省が開発を支援した固体吸収材を使って、これまでの技術の半分以下のコストでCO2を分離・回収することを目指すべく、関西電力の舞鶴発電所で実証試験をおこなうことが決まりました。
また、CCSを進めるにあたっては、十分な量のCO2を貯留するための地層を見つけることが必要です。このため経済産業省では、平成26年度より、環境省と共同で、CO2の貯留に適した地層の調査事業をおこなっています。
CCUSにおけるCO2の利用先についても、研究が進められています。化学原料の生産に使われることが考えられているほか、ユニークなところでは、太陽光エネルギーをつかってCO2を燃料に変換する藻を育て、バイオ燃料として利用しようという研究もおこなわれています。
日本ですすめられている実験
日本では、2012年から、北海道・苫小牧でCCSの大規模な実証実験がおこなわれています。2016年度からは、港内の海底の下にCO2を高い圧力で貯留する作業を開始しました。製油所から供給されたガスの中からCO2とそれ以外の気体を分離し、海底の深くに掘った井戸に、年10万トン規模のCO2を3年間埋めこむ計画です。終了後は2年間、CO2が漏れ出さないようにモニタリングする予定です。
また、国際連携も進んでいます。2015年には、日米共同でCCSの共同研究開発を促進するため、協力文書がかわされました。2017年10月には、協力範囲をCCUSに広げることで合意。ビジネスベースでも協力を進めることが約束されています。
こうした取り組みを通じて、CCSとCCUSの技術を確立し、CO2排出量削減に役立てていくことが期待されています。
※「パリ協定」とは
温暖化対策の新しい枠組み「パリ協定」
パリ協定の合意と発効
パリ協定とは、2020年以降の気候変動問題に関する、国際的な枠組みです。1997年に定められた「京都議定書」について覚えておられる方は多いでしょうが、パリ協定はこの京都議定書の後継となるものです。
パリ協定は、2015年にパリで開かれた、温室効果ガス削減に関する国際的取り決めを話し合う「国連気候変動枠組条約締約国会議(通称COP)」で合意されました。こうした取り決めは合意されるとすぐに効力を発揮するものではなく、発効するための条件が設けられます。パリ協定では、以下の2つが発効条件でした。
リストアイコン 55カ国以上が参加すること。
世界の総排出量のうち55%以上をカバーする国が批准すること。
専門家の間では条件が満たされるには時間がかかるだろうと考えられていましたが、当時の米国・オバマ大統領が中国やインドに批准を働きかけるなどした結果、2016年11月4日に発効しました。それだけ世界各国の地球温暖化に対する関心が高まっているといえます。
結果、パリ協定には、主要排出国を含む多くの国が参加。締結国だけで、世界の温室効果ガス排出量の約86%、159か国・地域をカバーするものとなっています(2017年8月時点)。2016年11月に開催されたCOP22では、2018年までに協定の実施指針などを策定することが合意されました。
パリ協定における長期目標
パリ協定では、次のような世界共通の長期目標を掲げています。
世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力をする。
そのため、できるかぎり早く世界の温室効果ガス排出量をピークアウトし、21世紀後半には、温室効果ガス排出量と(森林などによる)吸収量のバランスをとる。
日本も批准手続きを経て、パリ協定の締結国となりました。この国際的な枠組みの下、主要排出国が排出削減に取り組むよう国際社会を主導し、地球温暖化対策と経済成長の両立を目指していきます。
なお、米国のトランプ大統領による脱退表明に話を戻しますと、パリ協定は、規定上、発効から3年経過して以降、国連に脱退の通告をすることができます。また、その通告が効力を有するまでに1年かかる規定になっているので、米国の脱退が可能となるのは、最速でも2020年11月4日以降になります。
パリ協定が画期的といわれる2つのポイント
パリ協定は歴史的に重要な、画期的な枠組みであるといわれます。その理由には、次のようなポイントが挙げられます。
途上国を含む全ての主要排出国が対象
パリ協定が歴史上、最も画期的である点は、途上国を含む全ての参加国に、排出削減の努力を求める枠組みであるということです。 京都議定書では、排出量削減の法的義務は先進国にのみ課せられていました。しかし、京都議定書が採択された1997年から今日までの間に、途上国は急速に経済発展を遂げ、それに伴って排出量も急増しています。実際、2016年の温室効果ガス排出量シェアを国別で見ると、中国が23.2%で1位、インドが5.1%でロシアと並んで同率4位となっています(日本の温室効果ガス排出量シェアは2.7%)。
途上国に削減義務が課せられていないことは、参加国の間に不公平感を募らせる要因となりました。それが一因となって、京都議定書は当時最大の排出国であった米国も批准せず、議定書の実効性に疑問符がつくこととなっていました。 そこでパリ協定では、途上国を含む全ての参加国と地域に、2020年以降の「温室効果ガス削減・抑制目標」を定めることを求めています。加えて、長期的な「低排出発展戦略」を作成し、提出するよう努力すべきであることも規定されています。
日本の提唱で採用されたボトムアップのアプローチ
パリ協定が画期的な枠組みとされるもう1つの理由は、ボトムアップのアプローチを採用したことです。
京都議定書は、先進国のみにトップダウンで定められた排出削減目標が課せられるアプローチを採用していました。このトップダウンのアプローチに対して公平性および実効性の観点から疑問が呈されたことを踏まえて、パリ協定では各国に自主的な取り組みを促すアプローチが模索され、採用されました。この手法は、協定の合意に至るまでの国際交渉において日本が提唱して来たものです。
これにより、各国の削減・抑制目標は、各国の国情を織り込み、自主的に策定することが認められています。
パリ協定発効のカギは公平性と実効性
さまざまな国や地域の参加と、削減努力へのコミットを促すことに成功したパリ協定。その実現のために、公平性と実効性を担保するような工夫が行われています。
高い透明性の確保
削減・抑制目標については、達成義務を設けず、努力目標としています。ただし、進捗状況に関する情報を定期的に提供し、専門家によるレビューを受けることが定められており、透明性を確保しました。これは目標をプレッジ(誓約)し、取り組み状況などをレビュー(評価)することから、「プレッジ&レビュー方式」とよばれます。各国の目標は、5年ごとに更新し提出することが求められています。
途上国にも自主的な支援を奨励
京都議定書でも定められていた途上国に対する先進国の資金支援については引き続き義務とされましたが、パリ協定ではそれに加えて、途上国にも自主的な資金提供を奨励することとしました。
進捗状況を確認するサイクルを回す
協定の長期目標の到達度合いについては、全体的な進捗を測るために、2023年から5年ごとに、実施状況を確認することとされました。その結果をふまえて、各国の次の削減・抑制目標などが検討されます(グローバル・ストックテイク)。
日本の削減目標とビジネスへの影響
このパリ協定の枠組みを受けて、日本でも目標が定められ、さまざまな政策が検討され始めています。
日本の中期目標
「2013年度比で26%削減」 日本では、中期目標として、2030年度の温室効果ガスの排出を2013年度の水準から26%削減することが目標として定められました。目標が低いのではないかという声もありますが、各国が自主的に定めた目標は基準年度や指標などがバラバラであるため、比較には注意が必要です。下記は主要排出国の年度を合わせて削減・抑制目標を比較したものですが、日本の数値は一見低いように見えて、かなり高い目標であることが分かるかと思います。
この目標は、決して達成が楽な数値といえるものではありませんが、政府が産業界とともに検討を重ねてきたさまざまな対策が考慮されたうえで積算がなされており、具体的な対策に裏づけされた実現可能性のある内容でもあります。
経済と両立しながら低排出型社会を目指す
こうした野心的な目標を達成するための第一の核となるのは、再生可能エネルギー(再エネ)の導入量を増やすなど低排出なエネルギーミックスの推進と、さらなるエネルギー効率化の追求です。政府の示した2030年のエネルギーミックスにおいては、徹底した省エネルギーとともに、再エネを22~24%、原子力を22~20%とするなどの電源構成の見通しが示されています。
企業には、これらの目標をビジネスチャンスと捉え、自社の排出量をさらに削減するだけでなく、高機能素材や低炭素・省エネ製品の開発・国内外への普及を進めることが求められます。一方、皆さんの家庭においても、生活の中でのエネルギーの使い方や消費行動を見直すことが求められていくでしょう。
その中で忘れてはいけないことは、経済と環境の両立を図っていく姿勢です。経済発展がなければ、温暖化対策に有用な革新的イノベーションも生まれませんし、画期的な省エネ製品への買い替えを促すことも難しくなります。低排出型社会実現のため、排出削減の取り組みを、経済や社会の発展に向けた取組みとセットで進めていくことが重要となります。
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参考記事内容について
経済産業省 産業技術環境局 地球環境対策室(「CCS」「CCUS」とは?)(パリ協定とは)
資源エネルギー庁 資源・燃料部 石炭課(「CCS」「CCUS」とは?)
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資源エネルギー庁 長官官房 総務課 調査広報室(「CCS」「CCUS」とは?)(パリ協定とは)
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鎹八咫烏 記
伊勢「斎宮」の明和町観光大使
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