このたびの平成30年 7月豪雨、9月台風21号並びに北海道大地震により、亡くなられた皆様のご冥福をお祈りするとともに、被災された全ての方々に心よりお見舞い申し上げます。
以前に三大名古屋めしの「ひつまぶし」「味噌カツ」「味噌煮込みうどん」をご紹介したことがあります。
その後、Webサイトをご覧になった方から、早速メールをいただき名古屋に立寄った折に朝、昼、夜と三大名古屋めしを食べ比べてみました「一目すると味の濃い食べ物のようで、本当に名古屋の人たちはこんなにも濃厚な食べ物を好むのだろうか?」「ご年配の人こそ好んで食べても、最近の若い人はちょっとちがうのでは?」と一瞬思ったそうですが、「実際に味わってみると見た目よりも甘い感じがして食べやすく美味しかったので名古屋に行く友人にもインスタの写真を見せて勧めています」と反応があり、大変嬉しく思った次第です。
そこで今回は更に、名古屋究極の食文化「名古屋コーチン」をご紹介したいと思います。
『とり要』にて食と空間を味わう
名古屋の丸の内三丁目、昔は京町通りと呼ばれた街角に、古い佇まいとともに名古屋名物「名古屋コーチン」にこだわりを持った料理店『とり要』があります。
こだわりの郷土料理
ちょか(焼酎・泡盛用語 焼酎用の酒器)
左手に猪口を持ち、右手には「ちょか」を持ち、これを絶えず火で温めながら焼酎を飲むのが通人と言われています。
ご予約時、事前にお申し込みされれば、「ちょか」の御用意もして頂けます。(お勧めの芋焼酎 富乃宝山)
お昼にも名古屋コーチン
(左)名古屋コーチンくわ焼定食
皮はパリッと香ばしく、これぞコーチンという一品です。
(中)名古屋コーチンみそ鍋定食
御飯の上に味噌をかけて食べるのがツウ。
(右)名古屋コーチン唐揚げ定食
『とり要』の素材を活かした名古屋コーチン料理
名古屋コーチン会席「とり要」
由緒ある風格をイメージさせるそれぞれの個室にはしずかな時間が流れています。
名古屋名物「名古屋コーチン」の伝統のこだわりの味とともに、時間を忘れてくつろぐゆとりの空間をご堪能いただけますよ。
鶴の間
8~10名様。掘りごたつのお座敷。網代天井に床の間、掛け軸、障子窓等、日本の風情を味わえる印象的なお部屋。海外からのお客様には大変喜ばれます。
梅の間
2~5名様。テーブル席。時代を感じさせる屏風や、化粧箪笥。落ち着きのある灯りが昭和初期を想わせる。接待等にもいいですね。
菊の間
5~6名様。掘りごたつのお座敷。庭の景観を眺め、清閑な雰囲気がのんびりとしたひとときを演出する。結納の御席等にもつかわれるとか。縁起の良い部屋ですね~
月の間
2~4名様。テーブル席。網代天井と満月を模った飾り窓が、和の空間を上品に彩ります。お食事をとりながら囲碁や将棋、チェス等に興じることも…
松の間
12~25名様。テーブル席。二階席。天井に全て一枚板を使用した造りは、大変珍しく貴重な文化財。大人数の宴会には十分な広さ。パーティーや忘・新年会等にもってこいですね。
他にも和室、和洋室があります。
名古屋コーチとその由来
古くからこの地方では地鶏料理をお客様へのおもてなしとしており、庭で鶏を放し飼いにしている家も珍しくありませんでした。
そんな中、この地区特産の「名古屋種」と呼ばれる地鶏と中国に生息した「ハーブコーチン」を交配し、より一層旨みのある食肉・卵兼用種として生まれたのが「名古屋コーチン」です。
肉の成分は、たんぱく質・脂質と非常にバランスの良い完全食品です。
食べて頂いた時の肉と皮の歯ごたえ、特に焼いたときの食感は多く出回っているブロイラーのそれとは大きく異なり、これが鶏かと思えるほどです。名古屋の味として是非ご賞味の上、他地方の方々にもお勧め下さい。
交通アクセス
最寄駅
地下鉄桜通線 久屋大通駅 西改札口1出入口 より徒歩5分
※北改札口1A出入口とのお間違えにご注意ください。
地下鉄名城線 市役所駅4番出口 徒歩7分
それでは「名古屋コーチン」についてご紹介します。
品質の特徴
名古屋コーチンは卵をよく産み、肉もおいしいことから、「卵肉兼用種」に分類されています。「名古屋コーチン」という呼称で広く知られていますが、正式な品種名は「名古屋種」といいます。
昭和27(1952)年に日本養鶏協会で発行された家禽標準に示された名古屋コーチン(名古屋種)の形態的特徴は以下のとおりです。
鶏冠(とさか)は鮮赤色で単冠、眼は赤栗色を示し、耳朶(じだ)は鮮赤色、嘴(くちばし)は淡黄褐色、脚は鉛色(灰色)。羽色はバフ色(淡い黄褐色)を基調とし、雄は羽色がやや赤味が強く、尾羽は緑黒色を呈します。雌は体羽のほとんどがバフ色で、一部に尾羽の先端が黒色を呈するものがあります。
鶏肉の特徴
鶏肉用に飼育される名古屋コーチンの20週齢の体重は、雄で2.7~3.0kg、雌で2.0~2.4kgとなります。出荷される日齢はおおむね120~150日ですが、オスの方がメスより早く出荷される傾向があります。
名古屋コーチンの肉質は弾力に富み、よくしまって歯ごたえがあり、「こく」のある旨みがあります。昔ながらの「かしわ肉」の味が楽しめます。
卵の特徴
採卵用に飼育される名古屋コーチンが一年間に産む卵の数は約250個(産卵率約70%)です。
名古屋コーチンの卵は美しい桜色をした卵殻が特徴です。卵の中には白い斑点が付いているものも見られます。
卵はやや小ぶりですが、卵黄の色は濃く、舌触りは滑らかで、味は濃厚で「こく」のある美味しさがあります。
名古屋コーチンの生い立ち
おいしい鶏の代表「名古屋コーチン」は、明治維新で禄を失った尾張藩士、海部壮平・正秀兄弟の血のにじむような努力の結果から生み出された傑作です。
日本の近代養鶏史の第一ページを飾る国産実用品種第一号に認定された「名古屋コーチン」は、明治時代から昭和30年代までの養鶏産業の発展とともに活躍してきました。
しかしながら、昭和37年以降、外国鶏の輸入が始まると、「名古屋コーチン」は激減し、種の絶滅という大きな危機を迎えましたが、地鶏肉の生産という新たな展開からその危機を乗り越えて、再び活躍の場を取り戻しました。
現在では、全国の鶏の中で最も知名度が高いブランド地鶏として幅広く定着し、多くの人々から愛されています。
編集後記・・・独り言
名古屋に来られた折には、ぜひ「とり要」の名古屋コーチン料理を召し上がってみて下さい。名古屋の「おもてなし」を感じることができる筈です。
余談ですが、確か女将は昔々(失礼~)名古屋まつりで「千姫」を演じられたように記憶していますが・・・
そう言えば、昔は「あったさん(熱田神宮)」の参道や境内に名古屋コーチンらしき鶏がいっぱいいたのですが、最近はあまり見なくなりましたねえ・・・おっと…あれは小生がガキの頃の話でした。
あれから幾星霜…世の中ガラリと変りにけり〜あの頃、明治生まれのお祖父ちゃんなんか、物凄い昔のことを知っているんだと尊敬の眼差しで見てたもんでしたが…
昭和生まれとしては、記録的にご長命だった昭和天皇、平成、そして… 2019年には、いや、7ヶ月後には新年号に変わるんですね〜すると、若者達はやはり尊敬してくれるのだろうか?
いやいや、多分、お祖父ちゃんチョンマゲ結ってたんだよね〜とかがせいぜいかも…?
(苦笑)
どんな称号になるんだろう…?今のところ分かっているヒントは…少なくとも「M」「T」「S」「H」だけは使わないそうです。
今年も2か月を切りました、除夜の鐘を聞きながら「あったさん」行けるかな~、あ、勿論「お伊勢さん」「お多賀さん」も行かなくてはね…でも、ちょっと気が早かったようです・・・
鎹八咫烏 記
伊勢「斎宮」の明和町観光大使
協力(順不同・敬称略)
とり要 〒460-0002名古屋市中区丸の内三丁目7-39TEL : 052-971-1697
(一社)名古屋コーチン協会
〒460-0002愛知県名古屋市中区丸の内3-4-10大津橋ビルTEL : 052-951-7510
名古屋市役所
〒460-8508 愛知県名古屋市中区三の丸三丁目1番1号 電話番号:052-961-1111
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