このたびの平成30年 7月豪雨により、亡くなられた皆様のご冥福をお祈りするとともに、被災された全ての方々に心よりお見舞い申し上げます。
阿波おどりの基本知識を少しでも身につけておくと、踊り見物がグッと楽しくなります。まずは、踊り方の基本を知ってこの夏、街に出てみませんか。やがて見るだけでは飽き足らず、踊りの輪に飛び込みたくなるのは必至です。阿波おどりは踊ってこそ、その醍醐味を味わえるのです。
阿波おどりの始まり
「阿波の殿様蜂須賀様(蜂須賀公)が今に残せし阿波おどり」。
これは「阿波よしこの節」に歌い込まれている一節で、徳島藩祖・蜂須賀家政による「築城起源説」に基づいている。しかし、この説には疑問も多く、現在は盆踊りが「組踊り」「ぞめき踊り」「俄」といった民衆芸能の影響を受けながら形が作られてきたとする説が有力です。
阿波の殿様蜂須賀様(蜂須賀公)に扮装しての阿波おどり。
本家大名連『阿波おどり伝承会』清水連長。
阿波おどりの踊り方
男踊り
足を肩幅ぐらいに広げて、腰を落とす。上体はやや前傾になるように倒し、両手は手のひらが向き合う角度で上げる。左足に重心をかけた状態から、右足のつま先を前に出す。右足と同時に右手も自然と前に出るように。次は左右逆の動きに。この動作をリズムに合わせて繰り返す。
女踊り
つま先立ちの状態で膝を軽く曲げてやや前傾姿勢をとり、両手を肩幅に上げる。手のひらは向き合うように内側に向けて構える。重心を左足にかけ、右足を後ろに蹴り上げてつま先から前に出す。同時に右手も前に出す。次は左右逆の動きに。この動作をリズムに合わせて繰り返す。
連の種類
連は、活動の目的やメンバーの属性によって、いくつかの種類に分けることができます。
有名連
阿波おどり振興協会、徳島県阿波踊り協会に加盟する連などを有名連と呼びます。卓越した技量を持ち、選抜阿波おどり、阿波おどり会館などのイベントや公演に出演します。一年中、活動しています。
一般連
踊り技術を追求する連、親睦や交流を図る連など、活動の目的は連によってさまざま。かつては地域ごとにつくられていたが、今は目的を共有する仲間が集まって活動する連が多く存在します。
企業・職場連
企業が地域貢献を目的に参加する連のこと。会社や商品のPR、社内のレクリエーション活動も含まれます。一部は、企業の社員などで参加しますが、多くは有名連の踊り子や鳴り物のサポートを加えて踊っています。
学生連
大学や高専の学生によって活動する連。学部や学科ごとに作られたり、教職員やOBも加わり、親睦が図られています。また、高校の部活動、小学生の参加もあります。
掛け言葉・囃子言葉
踊りながらリズミカルに発せられる言葉。よしこの節の「合の手(あいのて)」や囃子言葉が取り入れられたものもある。代表的なものの一つが「ヤットサー」で、フォーメーションを変える合図としても用いられる。
騒き(ぞめき)
阿波踊り特有の鳴り物の音や二拍子のリズムの総称として用いられる。元の意味は、「うかれて騒ぐこと」。
正調
本来は「正しく受け伝えてきた(歌い方などの)調子」の意味で音階の正しさのこと(対義語は変調)。阿波踊りの場合は正統派、本格派といった広い意味で使われることが多い。
よしこの節
阿波踊りで唄われる歌。起源や伝来については定かでないところも多いが、江戸後期に流行した民謡で、熊本県牛深のハイヤ節、茨城県の潮来節(いたこぶし)を源とする説が有力。藍商人が京、大阪方面から阿波に持ち帰ったとされる。七七七五の4句26文字の詩型で、形式は都々逸(どどいつ)に似る。
徳島市の阿波おどりは、期間中連日夕刻(午後6時)に始まります。
『よしこの』のリズムが奏でられると、街全体が一気に白熱化。参加各連による踊りは、午後10時30分まで続きます。
夜のメイン会場となるのは、市の中心部の公園や通りに設けられた演舞場・おどり広場・おどりロード・まちかど広場です。
一方、昼間でも阿波おどりを堪能できる場所があります。期間中連日、有名連による阿波おどりがステージで上演される 「選抜阿波おどり」があわぎんホール(徳島県郷土文化会館)で開催。 さらに8月11日には、アスティとくしまにおいて「前夜祭」が開催され、有名連の合同演舞が行われます。
この他、JR徳島駅前広場等市内一円で繰り広げられる「街角での阿波おどり」、「三味線流し」、「興源寺での奉納阿波おどり」、「姉妹都市仙台すずめ踊り」、市内を流れる川での「船上からの邦楽演奏」など多彩な踊り関連の催事が行われます。
本場徳島市 阿波おどり
徳島県はもちろん日本を代表する夏の祭典といって過言ではない「阿波おどり」。その中でも最大級の規模を誇るのが徳島市の阿波おどりです。市内には有料無料合わせて7カ所の演舞場が設置。最長はなんと170mにもなります。また演舞場以外の街角でも踊りが繰り広げられる他、演舞場間を移動する連による「三味線流し」などもあり、まさに街全体が阿波おどり一色に染まります。
開催期間 2018年8月12日(日)〜15日(水) 18:00~
観覧スポット
市役所前演舞場 全長110m
徳島市役所前(東側)に設置される演舞場で、初日(12日)には開幕式の会場となります。JR徳島駅から徒歩10分。車いす専用の観覧席(有料)あり。(車いす専用観覧席は車いす10台分)
藍場浜演舞場 全長122m
市中心部を流れる新町川沿いの藍場浜公園内に設置される演舞場です。JR徳島駅、バスターミナルから最も近く、数多くの露店も出店。JR徳島駅から徒歩5分。
紺屋町演舞場 全長100m
商店街と歓楽街に挟まれた賑やかな通りに設置される演舞場です。通りには、名物「阿波おどりからくり時計」があります。JR徳島駅から徒歩15分。
南内町演舞場 全長122m
映画「眉南内町演舞場 全長122m 映画「眉山」の舞台ともなった演舞場です。桟敷が狭く踊り子との距離が近いのも特長。踊りを真正面から観覧できる特別観覧席あり。JR徳島駅から徒歩12分。山」の舞台ともなった演舞場です。桟敷が狭く踊り子との距離が近いのも特長。踊りを真正面から観覧できる特別観覧席あり。JR徳島駅から徒歩12分。
両国本町演舞場 全長170m
全演舞場の中で最長の170mを誇り、踊り子泣かせの演舞場とも言われています。車イス専用の福祉コーナーがあります。JR徳島駅から徒歩7分。
新町橋演舞場 全長110m
新町川水際公園に近くに設置される演舞場です。川にかかる「新町橋」は、阿波おどりの囃子「よしこの節」にもうたわれた有名な橋です。JR徳島駅から徒歩7分。
元町演舞場 全長58m
2018年より復活。にわか連の踊り込みも行われます。JR徳島駅から徒歩3分。
おどり広場
●新町広場(浮きステージ)
●両国広場(自由広場)
●両国橋南おどり広場(ステージ)
踊り子と見物客が大小の円陣(人垣)をつくり、踊り子が入れ替わり立ち替わり踊り継いでいく。ここでは、観光客が踊りの手ほどきを受けたり、見物客が踊りの輪に加わり、雰囲気を盛り上げてくれます。
まちかどの阿波おどり
●銀座おどり広場
●NHK徳島放送局「熱演!真昼の阿波おどり」
●そごう徳島店「阿波おどりライブ」
●阿波おどりスペシャル アミコフェスタ
●よんでん阿波おどり広場
町内会や商店街等が運営する阿波おどりで、それぞれに踊りのコースや特設ステージを設け、見物客と一緒に踊ったり、名人の踊りを披露するなど、様々の趣向で楽しませてくれます。
おどりロード
演舞場と演舞場を結ぶストリートがおどりロードとなり、大勢の見物客や踊り子が、踊りを繰り返しながら移動していきます。2018年からは、秋田町おどりロードを新設します。
徳島市へのアクセス
協力(順不同・敬称略)
阿波おどり実行委員会 〒770-8571 徳島市幸町2丁目5番地(徳島市観光課内)
TEL.088-621-529
本家大名連・阿波おどり伝承会 TEL 090-8979-5186
昨年は、様々な出来事があり、その後、色々な噂が飛び交い、今年の開催はできるのだろうか?
当編集局は、一年前からの企画なので紹介できるかどうか、真剣に心配していました。
阿波おどり各連の結束と徳島市、観光関係者の努力、何よりも開催を望む全国の沢山の阿波おどりファンの声が後押しとなり例年に近い形で開催ができました。
来年はさらにこれまで以上の充実した、阿波おどりの神髄が観たいものである。
鎹八咫烏 記
伊勢「斎宮」の明和町観光大使
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